MNNでは毎週、その週にリリースされる新曲を『新譜紹介記事』として、リリース前に50曲前後一気にピックアップしてきました。
しかし、リリース前の執筆ということもあり、音源そのものを聴けていない状態でピックアップしたり、曲に関する情報が少なく細かい説明を提供できていなかったため、先週より2記事/週くらいのペースで、十数曲に厳選した楽曲をもうちょっとだけ詳しく紹介した『新作深堀りコーナー』をスタートしました!
本日は第3回目となりますが、2022年4月上旬にリリースされた厳選の14曲をご紹介します。
目次
- 1 Wax Motif, longstoryshort – On The Low
- 2 Desno – Make Me A Promise
- 3 Desno – Runnin
- 4 Dimitri Vegas & Like Mike, Vini Vici, MATTN – Cafe Del Mar
- 5 Low Blow – House Revolution
- 6 Marc Benjamin, ZANA – Edge Of Paradise
- 7 Triple M, Rave Republic, Blanee – Played A Live
- 8 BETASTIC, GRHHH, LØU, Jay Rhydon – Industry Baby
- 9 Gellero, Jake O’Neill – Before The Sun Goes Down
- 10 SOFI TUKKER – Kakee
- 11 Matoma, A R I Z O N A – Heart So Big
- 12 Becky Hill – Run (Galantis & Misha K VIP Remix)
- 13 David Guetta, Becky Hill, Ella Henderson – Crazy What Love Can Do
- 14 Navos, Galantis – What It Feels Like
Wax Motif, longstoryshort – On The Low
オーストラリア出身のプロデューサー、Wax Motifが自身のレーベル「Divided Souls」からリリースした最新シングルで、シネマティックなベースサウンドを得意とする新進気鋭プロデューサー、Longstoryshortとのコラボ作となっていています。
Longstoryshortにとって2022年最初のシングルでもあるのですが、この曲は、今年の「Ultra Miami」でWax MotifがLongstoryshortをステージに招いて披露したのも記憶に新しいのではないでしょうか!
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活気に満ちたハウスビートと心臓まで響くパワフルなドラムがインパクト抜群で、美しくもどこか憂鬱な雰囲気漂うメロディと哀愁を帯びたボーカルチョップが中毒性を誘います。
Desno – Make Me A Promise
メキシコ出身のプロデューサー、Desnoが今月あたまにリリースした新曲で、Don Diabloがホストを務める人気ラジオ番組「HEXAGON Radio」のエピソード374でプレイされたのを聴いて、MNN個人的に気に入ったのでピックアップしました。
この曲は、Desnoにとってドイツのダンス・レーベル「Seal Network」からのデビュー・トラックでもあり、この完成度の高いハウスサウンドを聴けば分かるように、近いうちにDon Diablo主宰のレーベル「HEXAGON」からのデビューも果たす日も近いでしょう!
Desno – Runnin
メキシコ出身のプロデューサー、Desnoは上で紹介した“Make Me A Promise”だけでなく、スウェーデンのダンス・レーベル「Wern Records」からも同じ日に、この“Runnin'”という新曲もリリースしました。
深夜にしっぽり聴きたい落ち着いた雰囲気のメロディアスなハウスミュージックに是非酔いしれてください!
Dimitri Vegas & Like Mike, Vini Vici, MATTN – Cafe Del Mar
ドイツのトランスミュージック・プロジェクト、Energy 52が1993年にリリースした同名タイトルのヒット曲をリメイクしています。
Dimitri Vegas & Like MikeとDimitri Vegasの妻でもあるフィメール・プロデューサーのMATTNによる壮大なビッグルームサウンド、そして、Vini Viciによるトランス風の多幸感のあるドロップを上手くミックスさせたモダンでエネルギッシュなパーティーチューンに生まれ変わりました!
この“Cafe Del Mar”は多くのリミックスも存在するのですが、なかでも“トランスシーンの帝王”の異名を持つPaul van Dykによるリミックスが個人的にオススメで、ベースの激しい連打と厚みのあるパーカッションが印象的です!
Low Blow – House Revolution
スペイン出身のプロデューサー、Low Blowが、今月あたまにNicky Romeroのレーベル「Protocol Recordings」から出した最新シングルです。
Low Blowが「Protocol Recordings」から曲を出すのは、今年2月のレーベルボスであるNicky Romeroとコラボした“See You On The Dancefloor”以来、2ヶ月ぶりとなります。
バウンシーなシンセと心地よい四つ打ちビートが特徴のレトロモダンなディスコ・ハウスを展開しており、「ハウス・ミュージックの聖地」とも言われる70年代に流行ったNYの伝説的ナイトクラブ「Paradise Garage」にタイムスリップしたような気分を味うことができます!
Marc Benjamin, ZANA – Edge Of Paradise
上で紹介したLow Blowのシングルの翌週に、Nicky Romeroのレーベル「Protocol Recordings」からリリースされたのが、このMarc Benjaminによる“Edge Of Paradise”です。
まるで楽園にいるような気分に浸れる煌くような美しいメロディと、ノルウェー出身の女性シンガー・ソングライター、ZANAのよる魅惑的なボーカルが映える珠玉のプログレッシブ・ハウスで、来たる夏にピッタリのメインステージ・トラックと言えます!
Triple M, Rave Republic, Blanee – Played A Live
この曲の制作に携わったTriple Mと同郷であるデンマーク出身のエレクトロニック・パーカッション・デュオ、Safri Duoが2000年にリリースした同名タイトルのエレクトロ・クラシックをモダンにリメイクしたバージョンになります。
シンガポール出身のプロデューサー・デュオ、Rave Republicとイタリア出身のプロデューサー、Blaneeも参加しており、原曲の雰囲気をしっかり残しつつ、約22年の時を経てフェス仕様のプログレッシブ・ハウスに生まれ変わりました!
ちなみに原曲の方は当時、エレクトロニック・ミュージックにトライバルのリズムを取り入れたのが斬新で大きな話題となったのですが、高揚感溢れるシンセとタイトで軽快なビートの組み合せが心地良いトランシー且つドープな魅力に満ちた1曲と言えます。
BETASTIC, GRHHH, LØU, Jay Rhydon – Industry Baby
Lil Nas XとJack Harlowというアメリカの人気ラッパー同士で2021年にコラボして話題となった同名タイトルの大ヒット曲を、ドイツ出身のプロデューサー・デュオ、BETASTICらがリメイクしました。
タイトルにもしているように、自らを「業界の革命児」と名乗るほど、Lil Nas Xの自信に満ち溢れたリリックをそのまま使っており、セクシーで弾力に富んだビートが特徴のスラップ・ハウスにアレンジしています!
ちなみに上のLil Nas Xによる原曲ですが、刑務所のシャワー室で囚人たちと一緒に全裸ダンスを披露したミュージックビデオが色んな意味で話題となりました。
Gellero, Jake O’Neill – Before The Sun Goes Down
イスラエル出身のプロデューサー、Gelleroがシンガー・ソングライターのJake O’Neillと共に今月はじめに出したコラボ曲です。
カラフルなメロディと甘美な男性ボーカルのハーモニーがブレンドされた浮遊感漂うドリーミーなフューチャー・ベースとなっていて、アートワークのような太陽が沈む直前のマジックアワーに、美しい夕焼け空を眺めながら聴き浸りたい1曲に仕上がっています!
SOFI TUKKER – Kakee
こちらはSOFI TUKKERが今月はじめに出した新曲なのですが、 世界最高峰のダンス・レーベル「Ultra」から来週29日にリリースするアルバム『WET TENNIS』からのサード・シングルでもあります。
アートワークにもなっているように、タイトルはポルトガル語でフルーツの「柿」を意味するのですが、これはメンバーであるSophieの大好物というだけでなく、自身のアイデンティティのメタファーとして使われています!
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最初はテクノトラックを意識して制作スタートしたそうですが、タランティーノ映画のような不思議なギターリフとエネルギッシュでキャッチーなビートを組み合わせたことで、型にハマらない音楽が完成しました。
Matoma, A R I Z O N A – Heart So Big
ノルウェー出身のプロデューサー、Matomaがアメリカの人気エレクトロニック・バンドのA R I Z O N Aとコラボした最新シングル。
4月2日の「世界自閉症啓発デー」のために自閉症への啓発を目的に制作した1曲となっています。
この曲は A R I Z O N Aと長きにわたるコラボレーターでアメリカのソングライターであるPJ Biancoが作詞に携わっていいるのですが、PJ Biancoが自閉症を患った自身の息子に贈ったラブレターでもあり、人生において人を愛することがどれほど美しく大切であるかについても歌ったポジティブなアンセムに仕上がっています。
Becky Hill – Run (Galantis & Misha K VIP Remix)
Becky Hillによる恋愛で傷付くのが怖くてなかなか前に踏み出せない心情を描いたラブソングを、Galantis自らがリミックス。
2017年にリリースした”Hunter”のリミックス以来、約5年ぶりに、Galantisはアメリカを拠点に活動するプロデューサー、Misha Kとの再共演を果たしており、明るく軽快なダンスサウンドに仕上げてあるオリジナルバージョンに比べて、こちらはベースの効いたバウンシーなダンスフロア仕様となっています!
David Guetta, Becky Hill, Ella Henderson – Crazy What Love Can Do
フランス出身のプロデューサー、David Guettaが上でも紹介したBecky Hillに加え、X-Factorが生んだイギリスの歌姫、Ella Hendersonがボーカルを担当した豪華コラボ曲です。
心地よいピアノのコードと陶酔感のある爽やかなドロップがこれからの夏にピッタリで、偉大な愛の力や人を愛することの素晴らしさを伝えたパワフルなダンストラックとなっています!
David GuettaとBecky Hillは去年リリースした“Remember”でも共演したことがあり、今回2度目のコラボとなります。
スウェーデン出身のプロデューサー・デュオ、Galantisがイギリス出身のプロデューサー、Navosとコラボしたシングル。
Navosは去年、Years & YearsとGalantisのコラボ曲“Sweet Talker”のオフィシャルリミックスを提供したことがあり、そこから話が進展し今回の初コラボに至ったそうで、本作は大好きな人から愛される感覚を知りたい!と切に願ったアップリフティングなラブソングとなっています!
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