MNNでは毎週、その週にリリースされる新曲を『新譜紹介記事』として、リリース前に50曲前後一気にピックアップしてきました。
しかし、リリース前の執筆ということもあり、音源そのものを聴けていない状態でピックアップしたり、曲に関する情報が少なく細かい説明を提供できていなかったため、先週より2記事/週くらいのペースで、十数曲に厳選した楽曲をもうちょっとだけ詳しく紹介した『新作深堀りコーナー』をスタートしました!
本日は第4回目となりますが、2022年4月上旬~中旬頃にリリースされた厳選の14曲をご紹介します。
目次
- 1 Armin van Buuren, Billen Ted, JC Stewart – Come Around Again
- 2 KEVU, DJ Junior – Shambhala
- 3 W&W, The Lost Shepherds, Sonny Wilson – Sao Paulo
- 4 Wenzday, Bingewatch – Shake
- 5 Sied Van Riel – Rush (Miss Monique Remix)
- 6 Carl Cox, Fatboy Slim – Speed Trials On Acid
- 7 Fragma, Bodybangers – Everytime You Need Me
- 8 OBS – Ready Or Not
- 9 Jonas Blue – Siento
- 10 DROELOE – Aurora
- 11 Syn Cole, Carla Monroe – Overdrive
- 12 Trivecta – Back To The Start
- 13 YehMe2 – Dog Eat Dog (DJ Snake Remix)
- 14 Alison Wonderland – Forever
Armin van Buuren, Billen Ted, JC Stewart – Come Around Again
オランダ出身のプロデューサー、Armin van Buurenが、イギリス出身のプロデューサー・デュオ、Billen Tedと北アイルランド出身のシンガー・ソングライター、JC Stewartとコラボしたシングルです。
Armin van Buurenが先月開催された「Ultra Miami」で「Cub Mix」バージョンの方を披露したのも記憶に新しいかと思いますが、元恋人の事を忘れようとしても頭から離れられない様子を描いたちょっぴり切ないラブバラードとなっています!
KEVU, DJ Junior – Shambhala
ポルトガル出身のプロデューサー・デュオ、KEVUとHardwellのレーベルからのリリース歴もある台湾出身のプロデューサー、DJ Juniorがによるコラボ曲。
タイトルやアートワークからも雰囲気が伝わってくるように、インド仏教最後の教典と言われる『時輪タントラ』に説かれる伝説上の仏教王国「シャンバラ」をイメージした神秘的なビッグルームとなっており、W&W主宰の人気レーベル「Rave Culture」からリリースされました!
W&W, The Lost Shepherds, Sonny Wilson – Sao Paulo
W&Wが本日リリースした新曲で、オランダ出身のプロデューサー・デュオ、The Lost Sheperdsと、Showtekの大ヒット曲“Booyah”のボーカリストとしても知れらるSonny Wilsonとコラボしたシングル。
タイトルにもなっているように、ブラジル・サンパウロのカーニバルを意識したような熱狂と興奮を感じる、ラテン色を前面に押し出したパーティーチューンとなっており、中盤でドラムンベースに切り替るパートもひと工夫があって面白いです。
Wenzday, Bingewatch – Shake
アメリカ出身のフィメールプロデューサー、Wenzdayの最新シングル。
昨年8月にリリースした“The One”でdeadmau5のレーベル「mau5trap」からのデビューを果たしたWenzdayですが、この曲で今度はdeadmau5のハウスに特化したレーベル「hau5trap」からのデビューも果たしました!
LAのアンダーグラウンドなダンスシーンの全盛期にインスパイアされたそうで、自然と身体を揺らしたくなるウェアハウスパーティー向けのテック・ハウスと言えます。
ちなみに、Wenzdayは2021年はじめに恋人と別れた直後、気持ちを整理するためにも、怒りや悲しみ、寂しさなど、自分の気持ちを文章として綴ったポエムを書いたのですが、その時書いた文が“The One”のリリックとなっており、自分の言葉を自分自身で歌いたいと思い、初めてボーカルにも担当した記念すべき楽曲となっています!
Sied Van Riel – Rush (Miss Monique Remix)
ロッテルダム出身のプロデューサー、Sied van Rielが2008年にリリースしたクラシックを、2019年に初来日を果たしたウクライナ出身の女性プロデューサー、Miss Moniqueがオフィシャルリミックス。
このリミックスは、当時Tiestoらが立ち上げたレーベル「Black Hole Recordings」のローンチ25周年を祝した楽曲でもあり、陰気で深みのあるオルガンの音色や緊張感のあるシンセスタブが特徴のメロディックなテクノが病み付きになります!
Carl Cox, Fatboy Slim – Speed Trials On Acid
Carl CoxとFatboy Slimというダンスシーンにおける伝説のDJ/プロデューサー同士が初めてタッグを組んだ豪華コラボ作です。
うねるようなベースラインが特徴のアップテンポなアシッド・テクノを披露しており、時折登場するムーディーなピアノコードとデトロイト出身のスポークンワード・アーティストであるDan Diamondによる語り口調のボーカルがアクセントとなっています!
この曲は、Carl Coxがロックダウン中にオーストラリアのスタジオで制作したそうで、今年後半にリリース予定のニュー・アルバムにも収録されます。
Fragma, Bodybangers – Everytime You Need Me
ドイツ出身のトランス・グループ、Fragmaが2001年にリリースした同名タイトルのヒット曲を、約21年の時を経て自身でリワークしたバージョンになります。
オリジナルバージョンは陶酔感のあるトランスでUKトップチャートでもトップ10入りまで果たしましたが、ドイツ出身のプロデューサー・デュオ、 Bodybangersも参加したリワーク版は爽快感溢れるキャッチーなピアノ・ハウスにアップデートされていて、これからの夏にピッタリの1曲です!
OBS – Ready Or Not
ドイツ出身のプロデューサー・デュオ、OSTBLOCKSCHLAMPENによる最新シングル。
アメリカのヒップポップ・グループ、Fugeesが1996年にリリースした同名タイトル曲のコーラスを大胆にサンプリングしています!
幻想的な雰囲気のあるフューチャー・ハウスにアレンジされており、約26年の時を経て近未来風のサウンドで甦りました。
Jonas Blue – Siento
Jonas Blueが今月出した新曲で、前作のBooka Shadeの名曲をサンプリングした“Angles”のフォローアップ・シングルとなります。
Jonas Blueと言えば、以前は“Rise”や“Mama”のようなラジオ受け抜群のダンス・ポップを得意としていましたが、今作はダンスフロアを意識した渋いテック・ハウス路線に挑戦しています!
多幸感のあるブレイクダウンや中毒性の高いアシッド・ベースラインに加え、スペイン語で歌われた刺激的なボーカルフックが聴く者の感情をかきたてます。
DROELOE – Aurora
メンバーのHeinが脱退し、Vincentのみのソロプロジェクトとなり、今年2月に出したEP『PILLARS』で新たなスタートを切ったDROELOEですが、今月リリースしたシングルがこちらです。
キラキラと煌くようなシンセと複雑なリズムパターン、そして遊び心溢れるメロディを通して、苦難を乗り越えた先の爽快感だったり、新たなスタートを迎えた新鮮な感覚などを表現しています!
Syn Cole, Carla Monroe – Overdrive
Syn Coleが今月リリースした新曲で、熱く燃え上がるような恋を表現した情熱的な作品となっています。
イタロディスコにインスパイアされたビートとシンセウェーブ風のキーを融合させた影響もあってか、どこかノスタルジックな雰囲気を感じることができます!
ボーカルを提供しているロンドン出身の女性シンガー、Carla Monroeによるキュートで官能的な歌声も魅惑的でオススメです。
Trivecta – Back To The Start
Trivectaが間もなくSeven Lionsのレーベル「Ophelia Records」からリリースするデビュー・アルバムからのサード・シングルにしてファイナル・シングルとなります。
Trivectaはメロディック・ダブステップシーンで人気を博していますが、今回のデビュー・アルバムではいつもと少し違う方向性を示しており、この曲でもフォークソングとモダンなハウスビートを融合するという新たな試みを行っています!
今作は、恋に落ちた付き合う前の初々しい時期を思い返した青春を感じるエモーショナルな作品に仕上がっています。
YehMe2 – Dog Eat Dog (DJ Snake Remix)
Flosstradamusの元メンバーであるJosh Youngのソロプロジェクト「Yehme2」とメンフィス出身のラッパー、Duke Deuceによる楽曲をフランス出身のプロデューサー、DJ Snakeがリミックスしました。
Yehme2は2018年にDJ Snakeの”A Different Way”にリミックスを提供したことがありますが、約4年越しに逆のリミックスで再共演が実現しました!
全体的に陰鬱な雰囲気が充満していて、メカニカルなシンセや重厚感のあるビート、そしてダークなラップを組み合わせたハードなエレクトロ・トラップにアレンジされています。
Alison Wonderland – Forever
Alison Wonderlandが来月5月6日にリリースするサード・アルバム『Loner』のタイトル・トラックで、Alison Wonderlandの友人でILLENIUMとも親交が深いSaid the Skyが楽曲プロデュースに携わっています。
この曲は、Alison Wonderlandが何もかも上手くいかず孤独でどん底に落ちこんでいて、スターバックスのドライブスルーで泣き崩れたときに、一緒にいた友人のSaid the Skyがかけてくれた言葉が歌詞になっており、繊細なサウンドデザインと優美なボーカルが心に突き刺さるエレクトロニック・バラードとなっています!
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