昨年2016年に日本で初開催されたダンス・ミュージックに焦点をあてた国際カンファレンス&イベント「TOKYO DANCE MUSIC EVENT」。
日本初のダンス・ミュージック国際カンファレンスということで、国内外から様々な音楽レーベルや大規模なフェスやイベント等の創設者や代表などが登壇し、約40社の企業が参加するなど日本のダンス・ ミュージックシーン史に残るイベントとなりました!
そして今年2017年も11月30日(木)から12月2日(土)までの3日間、「TOKYO DANCE MUSIC EVENT」の開催が決定しましたので、出演者やどんなプログラムとなっているのか紹介したいと思います!
目次
「TOKYO DANCE MUSIC EVENT」とは?
「TOKYO DANCE MUSIC EVENT」とは、世界各国の音楽業界に関わる人々が一堂に会する複合型イベントで、「CONFERENCE(国際会議)」、「SESSIONS(音楽制作)」、 「LIVE(音楽パフォーマンス)」という、3種類のパートで構成されています。
- CONFERENCE:音楽ビジネス、マーケティング、アート、テクノロジー業界に従事している方向けのビジネスカンファレンス
- SESSIONS:著名アーティストが参加する楽曲制作者向けのワークショップやスタジオセッション
- LIVE:国内外のアーティストによる、渋谷エリアのクラブ・ライブハウスで開催されるライブイベント
「CONFERENCE(国際会議)」という言葉だけ聞くとなんだかお堅いイメージがありますが、実は全くそんなことはなく音楽に携わるビジネスパー ソンから音楽が大好きな学生まで楽しめる内容となっているのです!
ちなみにオランダのアムステルダムで毎年開催される世界最大のダンス・カンファレンス「ADE(Amsterdam Dance Event)」をご存知の方は多いと思いますが、その期間中は街中に最先端の音楽が溢れお祭りムードとなります。
1995年からスタートしたこのADEは、当初3日間のイベントで300人の参加者と30人程度のアーティストが集まるダンス・カンファレンスでしたが、今や期間は5日間に拡大し、115箇所のクラブや会場で450以上のイベントが開催され、2200人以上ものアーティストが終結!
約35万人以上を動員するなどまぎれもなく世界ナンバーワンのダンス・カンファレンスへと成長しました。
ちなみに初日の夜には皆さんご存知、その年の「DJ Mag Top 100 DJs」が発表されます。
またADEだけでなく、アメリカ・マイアミではUltra Music Festivalが開催される時期に「Winter Music Conference」が開かれ、ラスベガスではElectric Daisy Carnivalが開催される時期に「EDMbiz Conference & Expo」が開かれたりと海外では大きなフェスとセットでこのダンス・カンファレンスが開催されているのです。
そして2016年からここ日本でもようやく「TOKYO DANCE MUSIC EVENT」としてダンス・カンファレンスが開かれるようになり、今年は2年目ということで前年よりパワーアップした内容でお送りされます!
2017年11月30日(木)から3日間、渋谷ヒカリエにて開催決定!
今年の「TOKYO DANCE MUSIC EVENT」は11月30日(木)から12月2日(土)の3日間、渋 谷ヒカリエ(東京都渋谷区)を中心とした複数会場にて開催されます。
まず「CONFERENCE(国際会議)」の内容ですが、すでにいくつか議題が決まっていて「音楽定額制配信サービスでヒットを作っていくには?」「ティーン世代に向けた音楽マーケティングとは?」「これから新人アーティストの発掘や支援はどのように変わっていくのか?」など興味深いテーマばかり揃っています!
登壇者には、「Rez」や「セガラリー」など先鋭的なゲームを世に送り出した世界的なクリエイター 水口哲也や、QRATESやLyric Speakerといった最先端の技術で音楽業界を盛り上げる新進気鋭のスタートアップ企業の代表たちが出演。
「Rainbow Disco Club」のオーガナイザー ツチヤマサヒロ、「WOMB」から初芝加奈、エレクトロニック・ミュージック産業の利益を保護する団体Association For Electronic Music CEOのMark Lawrence、ParadeALL株式会社のエンターテックアクセラレーター 鈴木貴歩なども登壇予定です。
そして第2弾発表では、インドのダンスミュージックシーンで最も大ブレイクしたDJのひとり Anish Sood、フォーブス誌にてメディア&エンターテイメント系記事を寄稿するジャーナリストのCherie Hu、気鋭の音楽メディア SpincoasterのCEO 林 潤など世界で活躍するアーティストや ジャーナリストの登壇が発表されました!
先日の第3弾発表では、伝説のインディペンデントレーベル「Mute」の創始者 Daniel Millerや世界的リーダーdotblockchainの代表 Benji Rogersといった勢いにのっている音楽スタートアップ企業の代表たちから日本における音楽やエンタテインメントの将来が見えてくるようなスピーカーが多く登壇します。
また「TOKYO DANCE MUSIC EVENT」の醍醐味の一つといえるのが、夜に渋谷エリアのクラブやライブハウスで開催されるライブイベント「LIVE(音楽パフォーマンス)」。
こちらは第一弾発表として、渋谷・WOMBにて日本が誇るテクノ・マエストロ 石野卓球のレジデント・パーティー「STERNE」とのコラボレーションが解禁されました!
カンファレンスに登壇するDaniel Millerもゲスト出演し、70年代からダンスミュージック・シーンを牽引する大御所の貴重なDJセットが堪能することができます!
【概要】
◆タイトル: STERNE for TDME
◆日程: 12月1日(金) 23:00 – 4:30
◆DJ ラインアップ: Daniel Miller (Mute Records)、石野卓球、SUNSEAKER
◆VJ: DEVICEGIRLS
◆チケット料金: ¥3500 ※FLYER&MEMBER ¥3000 ※前売り ¥2800
気になる「SESSIONS(音楽制作)」のプログラム内容は?
著名アーティストが参加する楽曲制作者向けのワークショップやスタジオセッションが行われる「SESSIONS(音楽制作)」。
こちらは昨年に引き続き「Ableton Meetup Tokyo」の開催が決定しており、第1部のトークセッションでは“生楽器とエレクトロニクスの融合”をテーマに、どのようにして両者を組み合わせているのかディスカッションします。
ゲストにはバンドセットでのライブも好評のDE DE MOUSE、結成20周年を過ぎても未だ精力的な活動を続けるBuffalo Daughterからシュガー吉永、そして若手バンド急上昇中のYahyelからMONJOEのお三方を迎え、モデレーターには日本最強(狂)サイケデリックジャムバンドのDachamboのメンバーであり、Machine担当として生楽器プレーヤーと一緒に演奏しているCD HATAが務めます。
第2部のプレゼンテーションでは、生楽器とエレクトロニクスを融合させる実践として実際にAbleton Liveを使用してどのようなセッションを行うのか、Ableton認定のトレーナー、KoyasとJosh Bessにギターやトランペットなど生楽器のメンバーを加え、生演奏とエレクトロニクスのプレーヤーが混在するバンド形式によるデモンストレーションが行われます!
Ableton Liveといえばベルリン生まれの音楽制作ソフトウェアで、エレクトロニックミュージックシーンではもちろん最近ではメディアアートなど音楽以 外の分野にも使用されるようになりました。
そんなユーザーの使用方法の「多様化」がキーワードということで、アーティストやエンジニア、DJ、VJなど幅広い分野のLiveユーザーの話を聞くことができる貴重な機会となりそうです。
また旧式のオープンリールテープレコーダー複数台を楽器として演奏するグループ/プロジェクト、Open Reel Ensembleによるライブパフォーマンスも披露されます!
Jeff Millsの最新作”Planets”が世界初公開 !
11月初旬に待望の再来日が決定しているアメリカのテクノミュージシャン、Jeff Millsの世界観を堪能できるインスタレーション企画が実施されます。
天体と名付けられたサウンド・インスタレーションでは、スピーカーを多数使用したマルチチャンネルのサウンドシステムを使用し、伝統的なクラシック音楽と宇宙的な“デト ロイト・テクノ”を高いレベルで融合させた Jeff Millsの最新作“Planets”を再現!
実際のオーケストラに添って楽器を配置し、その空間の中に電子音用のスピーカーを置いてTR-909 のキックやライド・シンバルを演奏。
参加者たちはこのスピーカー群の中を歩いて指揮台に登って指揮者の聞こえている音を聞き、特定の楽器に集中して音を聴くことができます。
この”Planets”のサウンド・インスタレーションが体験できるのは、「TOKYO DANCE MUSIC EVENT」のスペシャルコンテンツのみです!
【概要】
◆タイトル: JEFF MILLS presents “PLANETS the Celestial Body Installation”
◆内容: スピーカーを多数使用したマルチチャンネルのサウンドシステムで、Jeff Millsの最新作”Planets”を再現
◆会場: 渋谷ヒカリエのホールB
◆日程: 11月30日(木)・12月1日(金)
オーディション企画「INTERLUDE from TDME」が初開催!
今回「TOKYO DANCE MUSIC EVENT」発のエレクトロニック・クリエイターを募集するオーディション「INTERLUDE from TDME」の初開催が決定しました!
「TOKYO DANCE MUSIC EVENT」を通じて世界に羽ばたくクリエイターを発掘するべく始動したこちらのプロジェクト。
「TOKYO DANCE MUSIC EVENT」開催と同時に一次審査を通過したクリエイターの音源を公開し、オーディション公式プレイリストにて再生回数による審査を実施し、ダンスミュージックメディアや音楽フェスのオーガナイザーなどが審査員として参加します。
グランプリには豪華賞品や世界リリースなど、アーティストおよび作家活動の支援を受けられるとのことで、次世代スターが生まれる瞬間に立ち会えるかもしれません!
詳細はオーディション特設ページをチェックしてみて下さい。
【概要】
◆審査員: ソニー・ミュージックパブリッシング / テクニーク / レインボーディスコクラブ / クラベリア
◆後援企業: キャンプファイヤー / パイオニア DJ
◆応募締切: 2017年11月17日(金) 24:00
◆応募方法: WEB エントリー限定
◆募集要項・応募資格:
・日本のエレクトロニック・ミュージックシーンを牽引する可能性を秘めた次世代クリエイター
・エレクトロニック・ミュージックのトラックメイカー(テクノ、ハウス、エレクトロニックス、EDM、トラップ、電子音楽など)
・特定のプロダクション、レコード会社、音楽出版社に所属していない方。年齢 / 性別 / 国籍 不問。
◆グランプリ特典 ※特別審査員賞および特別賞特典は随時発表
・賞金 20 万円 ・Pioneer DJ 豪華賞品(TORAIZ SP-16 など)
・Sony Music Publishingによる作家活動のサポート
・TECHNIQUE による世界デビューのサポート(2018 年に年間4タイトルまでのアナログリリースを保証)
・TDME2017 アフタームービーのBGMとして採用
おわりに
いかがでしたか。
2017年は新企画も導入され前年よりボリュームのあるカンファレンス&イベントとなりそうですね!
アーティストのパフォーマンスを見て楽しむのも良いですが、カンファレンスに参加してこうした業界人たちのビジョンや日本のシーンがどのような方向に向かっているかを肌身で感じることで、音楽そのものの見方や楽しみ方が変わってくるかもしれません。
海外のカンファレンスでは普通に人気DJたちが討論に参加したりしていますが、いつか日本でもそんな日が実現して欲しいですね!
【イベント概要】
■名 称: TOKYO DANCE MUSIC EVENT(東京ダンス・ミュージック・イベント)
■日 程: 2017年11月30日(木)・12月1日(金)・2日(土) 各日 11:00 – 19:00
■会 場: 渋谷ヒカリエ ヒカリエホールA ホールB 、渋谷周辺のクラブ(後日発表)
・カンファレンス(国際会議) :ヒカリエホール ホールA/11月30日(木)・12月1日(金) / 11:00 – 19:00
・セッションズ(音楽制作) :ヒカリエホール ホールB/11月30日(木)・12月1日(金) / 11:00 – 19:00
・ライブ(音楽パフォーマンス):渋谷周辺のクラブ、ライブハウス/12月1日(金)・2日(土)
■料 金: ・TDME PASS(2日通し券) / 20,000円 ・学生/アーティスト割引(2日通し券) / 5,000円
*ライブの入場料金は上記に含まれません。
■主 催: TDME実行委員会 / TDME Planning Committee
■オフィシャルHP:http://tdme.com ※チケット購入はこちらから
■Facebook: http://www.facebook.com/TokyoDanceMusicEvent
■Twitter: http://twitter.com/TDME_JP
コメントを残す