日本を代表する DJ /プロデューサーのひとり NORII が、2023 年 7 月に Nicky Romero 主宰のサブレ―ベル Protocol Lab から “Disguise” をリリースした際に MNN でインタビューさせていただきましたが、そんな NORII が本日 5 月 10 日(金)に、DJ Mag Top 100 DJ’s の常連でもあるドイツ出身の DJ /プロデューサー Tujamo と一緒にコラボ EP『4×4 BANGERS』を City Stars Records からリリースしました!
ということで、今回どのようにしてコラボ EP をリリースすることになったのかその経緯と制作プロセス、さらに今後はどのような展望を考えているのかなど、色々と気になることをご本人たちに聞いてみたので、ぜひご覧ください!
ONE OF THE BIGGEST MY RELEASE IS COMING 10TH OF MAY.
I made 4 collab tracks with my brother @itsTUJAMO 100% all tracks (4×4) are club BANGERS
TUJAMOとの4曲のコラボが5/1にリリースされます!楽しみにしていて下さい#Tujamo #Norii #citystarsrecords #4×4 pic.twitter.com/i7PmfznVT5
— NORII (@thisisnorii) April 29, 2024
お忙しいところ貴重なお時間をいただき、 ありがとうございます!まだ 2024 年に入ってまだ 5 ヶ月余りですが、すでに今年印象に残っている出来事はありましたか?
NORII:こちらこそ、いつもサポートありがとう!今年 3 月にリリースされたコンピレーション『Protocol Vibes – Miami 2024』にも収録された MYDN とのコラボ・トラック “I Don’t Need Your Love” が、レーベルボスである Nicky Romero にサポートされたのは、間違いなく今年のハイライトのひとつだね!
BIG THANKS @nickyromero for playing my new one ‘ I Don’t Need Your Love ‘
at @ultra MIAMIニッキーロメロがウルトラマイアミで僕の新曲をプレイしてくれました#Ultra2024 #UltraMiami pic.twitter.com/Ptou3Lqnar
— NORII (@thisisnorii) March 23, 2024
Nicky が Ultra Miami でプレイしたのも記憶に新しいですね! “I Don’t Need Your Love” とはまた雰囲気の違う今回の EP『4×4 BANGERS』では、今までのスタイルと違う部分や意識した点などありますか?
Tujamo:この作品は完璧なコラボレーションと言えるね!自分と NORII 両者の要素を聴くことができるし、お互いのスタイルを 50/50 で組み合わせたピュアなダンスフロア・バンガーだよ!
NORII:ここ最近はプログレッシブ・ハウスなどのメロディックなトラックにフォーカスしていたんだけど、この EP『4×4 BANGERS』では、よりクラブバンガー的な仕上がりとなっているよ!
コラボとなるとどちらかのアーティストのサウンドが強くなったりすることもありますが、おっしゃる通り EP『4×4 BANGERS』はお互いのサウンドがバランスよくまとまっていますね!どのようなプロセスで制作を進めたのですか?
Tujamo:一方が常に最初のスタート地点(アイデア)をしっかりと把握して、もう一方がそこから積み上げていくというスタイルを取っていて、自分たちが持つユニークなサウンドをお互いに加えていくことで実現できたんだ。
NORII:自分のセットだけでなく、Tujamo のセットからも感じ取ったバイブスを取り込みつつ、本当に作りたいものを作ったって感じかな。
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Tujamo が NORII と Yosheek のコラボ曲 “Oldschool” をプレイしたことがきっかけで、コラボに発展したとお聞きしましたが、そもそもシングルではなく EP としてリリースすることにした理由はあったのでしょうか?
Tujamo:一緒にまず 1 曲作ってみて気付いたんだ。お互いインスパイアし合えてて良いものが作れてるって!ちょうどその次の日、NORII からまた別のザックリとしたアイデアを送ってもらったんだけど、そのプロジェクトを引き継いで 1 日で作り終えたよ。それから 2 週間経ったときには、すでに数曲を一緒に作り終えていたんだけど、この EP のために数週間はプロダクティブに活動し続けたね。今回はとてもレアなケースだったけど、こうやって EP のリリースに至ったのさ。
NORII:最初はインスタで Tujamo にアイデアを送ったんだけど、そのアイデアに賛成してくれたんだ。確かその 1 週間後くらいに、また別のアイデアを送ったところ最終的に一緒に EP を作ることになったから驚いたよ。2023 年の ADE が終わった後の 11 月から取り掛かったんだけど、とにかく沢山のアイデアを Tujamo に送ったのを覚えているよ。
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EP 全体を聴かせてもらって、個人的には “The Sound” が特に刺さったのですが、どのようにして生まれたのかお聞きしてもよろしいですか?
NORII:実は面白い話があって、当初 “The Sound” は EP に収録される予定じゃなかったんだ。EP のために作ってて Tujamo も気に入ってくれた別のアイデアに取り組んでいたんだけど、途中でそのプロジェクトをうっかり失くしてしまって…。そのとき EP とは全く違うアイデアを考えていたこともあって、新たに Tujamo に送ったのが、この “The Sound” のアイデアで、Tujamo も他のトラックと比べてより時間をかけて手を加えてくれたんだ。
Tujamo:お互い別の場所にいるとき、まずはどちらかからの出発点が必要になる。NORII は日本だし、私はドイツを拠点にしてるから、ファイルやサンプル、プロジェクトを何度も何度も送り合ったよ。
このコラボ EP は自身の City Stars Records からリリースすると最初から決めていたんですか?
Tujamo:この先、自分の曲の大半を City Stars Records からリリースしたいと考えていて、NORII も確固たるバックグラウンドを構築しているから、City Stars Records でサインできて嬉しいよ!
City Stars Records 関連でお聞きしたいのですが、レーベルを立ち上げるきっかけはなんですか?
Tujamo:何年前から自分のレーベルを持ちたいとは思っていたんだけど、単純に忙しくてなかなか取り組む時間がなかったんだ。でも、ここ数年でソーシャルメディア含めて、状況は色々変わったよ。全てのリリースを必ずしも大手メジャーレーベルからする必要はないと感じたんだ。だから、2021 年にテストリリースとして試してみたんだけど、これが自分の中でストリーミング再生回数の多いトラックのひとつにもなり、不可能なんてないんだ!と実感したんだ。
今回の EP とは関係はなくて個人的に気になっていたことなのですが、去年リリースしてヒットした “Drop That Low (When I Dip)” の Kid Ink によるボーカルバージョンはどのようにして誕生したのですか?
Tujamo:Kid Ink とは、Steve Aoki と Chris Lake とコラボした “Boneless” で共演したこともあって、だいぶ前から知り合いなんだ。ある日起きてすぐに、Kid Ink に「このトラック(”Drop That Low”)に参加しないか?」ってメッセージを送ってみたらすぐにアイデアを気に入ってくれて、その 2、3 日後にはヴォーカルを送ってくれたんだけど、かなり痺れたね。Kid Ink はクラブミュージックにピッタリのエネルギーを持っているから、どの作品も大好きだよ!
今後控えているプロジェクトやリリースで共有できる情報があれば教えていただけますか?
Tujamo:ここ 2 年間は最もクリエイティブに働いた時期で、80 を超えるトラックが現在進行中だよ。毎日新しいアイデアが沸いてくるから、そのうちのどれか 1 曲をピックアップするのはとても難しいね。ただ言えるのは、これらを近いうちにリリースできることにワクワクしてる。小さいけど情熱溢れるチームと一緒に City Stars Records を通してリリースするのが待ちきれいないよ!
NORII:今後、沢山のリリースが決まってて、今言える範囲だと、Showtek の SKINK Records とDon Diablo 主宰 HEXAGON のサブレーベル HΞXHIBITION とも契約しました!
お二人はコラボしたいアーティストはいますか?また、今まさに取り組んでいる最中のプロジェクトはありますか?
Tujamo:他のアーティストのために楽曲のプロデュースもしていますが、大部分は Tujamo プロジェクトに時間を費やしているよ。コラボしたいアーティストは何人かいるけど選ぶのは難しいな…。でも Calvin Harris とコラボするのは夢だね。ソングライティングの視点から見ても彼は天才だよ。
NORII:今とあるシンガーと共にエモーショナルなトラックに取り組んでいるところで、すでに大手レーベルともサイン済みなんだ!
最後に、DJ / プロデューサーを目指している日本のファンにアドバイスやコメントいただけますか!
Tujamo:自分が駆け出しの頃にもらった最適なアドバイスでもあるんだけど、”自分だけのサウンドを見つけること” に尽きるね!音楽プロデューサーを目指すなら毎日新しいテクニックを学ぶことも大事だよ。そこで得られるインスピレーションがあるし、色んなプロデューサーたちの確立されたユニークなサウンドを聴くことでプラスになる部分もいっぱいあるからね。いつも日本に行ったときは、みんな歓迎してくれるおかげで素敵な時間を過ごせているよ。近いうちに日本に行ける日を楽しみにしてる!いつもサポートしてくれてありがとう!
NORII:“考えるより感じろ!”という言葉のように、音楽を作る上でも深く考えすぎないのも大事かな。みんないつもサポートありがとう!最近は色んな都市に行くことが多いから、次はあなたの街で一緒にパーティーしましょう!
インタビューにご協力いただき、ありがとうございました。今後リリースを控えているお二人の新曲も楽しみにしています!
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