MNN

心を震わせるエモ​いダブステップが魅力の「Sad Dubstep Boy」ことRay Volpeとは!

心を震わせるエモ​いダブステップが魅力の「Sad Dubstep Boy」ことRay Volpeとは!

本日は、ダブステップシーンで大活躍するアーティストのなかでも個人的にお気に入りのRay Volpeについて紹介します。

意外にも?まだ来日していなかったのですが、2021年7月31日(土)にageHaで開催される『ビギニンピック』でVirtualセットを披露するので予習も兼ねて読んでみて下さい!

Ray Volpeとは

Ray Volpeとは、アメリカ・ニューヨーク出身のDJ/プロデューサー。

本名はRaymond Volpeで、1997年6月4日生まれの24歳です。(2021年6月現在)

 

ダブステップシーンで10年以上に渡って活躍しており、破壊力抜群のヘビーなダブステップを作るときもあれば、涙を誘うような哀愁漂うエモいメロディック・ダブステップを作るときもあり、どちらのスタイルもかなりオススメです!

2010年から音楽プロデュースをスタートしたRay Volpeは当時、超人気FPSシリーズ『コールオブデューティ』が大好きで、よくゲーム内の断片的なシーンを切り抜いて編集した動画を制作しており、そのときメタルやポスト・ハードコア、ダブステップやエレクトロ・ハウスの曲を使っていました。

DirtyphonicsやSkillex、そしてなによりデスメタル・バンド Disfiguring The Goddessのシンガーでもあり、ダブステップ、ドラムン・ベース、ブレイクビーツのカットアップで生み出される強烈なビートが魅力のBig Chocolateの音楽から大きなインスピレーションを受け、ダブステップに興味を持ったそうです。

12歳だったある日、学校の友人とFL Studioを使って自分たちで楽曲の方も作ってみよう!ということになり、友人はすぐに投げ出したものの、Ray VolpeはAbletonに移行し制作活動を続け、今の地位を獲得し、現在はDiploやExcision, Porter Robinson, Dillon Francis, Flosstradamus, NGHTMRE, Jauzらからもサポートされています。

ちなみに2013年にネット上で公開した“Thrift Shop”のブートレグが数百万回再生されたことで自信を持ち、趣味の領域から本格的にキャリアをスタートさせようと決心することができたそうで、高校を中退し音楽プロデュースを本業にしたのです。

 

彼の才能はDirty MonkeyやJantsenといったダブステップ・プロデューサーたちの目にも留まり、ツアーにも同行し、2016年にはBorgoreやGetterが所属するマネジメント会社「SLVYVLL」と契約。

Ray Volpeは2017年にMarshmelloに“Ritual”のリミックスを提供したことでも知られていますが、Marshmelloから直接DMがきてリミックスを作ることになり、Skrillexのレーベル OWSLAからリリースしています。

https://soundcloud.com/rayvolpemusic/ritual

 

また翌年2018年にはDJ Snakeに“A Different Way”のリミックスも担当しましたが、こちらもDJ Snakeからのアプローチで実現しました。

もともとDJ Snakeの“Sahara”のリミックスをリリースする話があったものの、ぽしゃったためそのときはオリジナル曲“Reality”としてリリースしましたが、その後、DJ Snakeが“A Different Way”をリリースし、リミックスを募集した際、ファンからRay Volpeを推す声が多かったこともあり、DJ Snakeからメッセージが来て今回は正式にリリースされたのです。

https://soundcloud.com/rayvolpemusic/a-different-way

 

その後もNever Say DieやDisciple, Rottun Recordings, Bite This, Dim Makといった人気レーベルからオリジナルもリミックスもリリースを重ね、2020年には“Over My Head”でExcisionの新レーベル Subsidia Recordsから初リリースを飾ると、以降、Subsidia RecordsからシングルやEPを多数発表しています。

すでに十年以上のキャリアですが、12歳の頃から音楽プロデュースをスタートしているため、まだ若く、今後の伸び代にもかなり期待できます!

またの名を”Sad Dubstep Boy”

Ray Volpeはルーツであるメタルコアやポスト・ハードコアの要素を取り込んだダブステップを武器としており、自身でヴォーカルまで担当することがあり、自分のことを「Sad Dubstep Boy」とも形容しています。

Ray Volpe – Bipolar

 

Ray Volpe – Nosebleed | Subsidia

 

昔、いじめられたり、不安やちょっとした欝と闘ってきた過去を持っており、SNS上ではポジティブな人を演じてよくジョークなんかを飛ばしたりしていますが、実は内面では心を痛めていたりすることもあるとのこと。

しかし、そんな時に自分を救ってくれたのは音楽で、辛いときや悲しいときこそ新しい音楽を作る原動力に変えており、また自分の音楽が誰かの手助けとなることを願って制作しているのです。

そんな想いを込めて作られた彼の音楽は、美しさと切なさが同居しており、今現在苦しい境遇にいる人たちを慰めるような涙を誘うほどエモいダブステップ(Sad Dubstep)となっています。

2020年頃からメロディック・ダブステップのシェアが一段と広がったように感じますが、Ray Volpeはダブステップの新たな可能性を切り開いたアーティストのひとりと言っても過言ではなく、時にアグレッシブで破壊力のあるダブステップに全力で振り切れるのもまた彼の魅力と言えます。

サイドプロジェクト「Kuso Kurae」でも曲を発表

Ray Volpeは2014年頃、「Kuso Kurae」という別名義でも曲をリリースして時期があります。

Kuso Kurae – Destiny (Ray Volpe VIP)

 

「糞食らえ」という日本語の意味を知っていた上でステージネームを決めたそうで、普段、Ray Volpeとして作らないようなスタイルの曲を出していました。

 

「Ray Volpe」名義では自分が作り上げたダブステップのサウンドでレーベルと契約したいため、ディープ・ハウスやヒップホップなど違うジャンルの曲をリリースするときに別名義を使うことにしたのです。

 

ちなみにAlex YoungやTВCHESといったアーティストの影響で始めたのですが、現在はこのプロジェクトは休止しています。

 

「ビギニンピック」でVirtualセットを披露!

オリンピックシーズンである2021年7月31日(土)にageHaでBeginning主催のイベント「ビギニンピック -BEGINNINPIC」が開催。

スペシャルゲストとしてRay VolpeがVirtualセットを披露することが発表されました!

またこの日はRay Volpeだけでなく、Juicy Mとのコラボ曲“Psyhaus”でも知られるプロデューサー・デュオSubshock & EvangelosもVirtualセットを披露することが決定。

Juicy M vs. Subshock & Evangelos – Psyhaus (Official Music Video)

 

https://twitter.com/beginningtokyo/status/1410553821726535684?s=21

お馴染みのBEGENNIN’ SHOTSは五輪カラーで販売されるとのことで、最高の音楽とお酒でパーティーを楽しんで下さい!

Ray Volpeのオススメ曲

Ray Volpe – Nosebleed

Ray Volpe – Nosebleed | Subsidia

 

深い哀愁に満ちたメロディック・ベースミュージックで、過去の恋愛に未だ囚われて精神が壊れている様子がサウンドから伝わってきます。

切ないリリックとダークながら美しい音色によって喪失感が一気に押し寄せてくる1曲で、Excisionのレーベル Subsidia Recordsからのリリースです!

Ray Volpe – Rebirth

Ray Volpe – Rebirth | Subsidia

 

Subsidia Recordsから出したEP『Mixed Feelings』のファースト・シングル。

8bitサウンドを駆使したゲームのBGMを彷彿とさせるメロディが可愛いエモーショナルなフューチャー・ベース風に仕上げてあり、メロディックな音の旅へと誘ってくれます!

Ray Volpe – Tell Me

Ray Volpe – Tell Me | Subsidia

 

こちらもEP『Mixed Feelings』収録曲のひとつ。

アグレッシブだけど同時にメロディックでもあり、ヘビーで攻撃的なサウンドが畳み掛けてくる感じがカッコよく、EP収録曲の中で個人的に1番オススメです!

Ray Volpe – Feeling This Way

Ray Volpe – Feeling This Way | Subsidia

 

美しくツから強いユニークなサウンドデザインは健在で、哀しみを含んだメロディック・ダブステップとなっており、Ray Volpe自身のクールなヴォーカルがカッコよく、エレキギターを使用したヘビーなドロップは聴き応え抜群です!

Ray Volpe, Aviella – Worth A Try

Worth A Try

 

2018年に出したEP『All Emotion Allowed』収録曲のひとつで、アメリカ出身の女性シンガー、Aviellaを迎えたナンバー。

ピッチを上げたAviellaの歌声と心の琴線に触れるようなエモーショナルなメロディのコンビネーションが完璧で、涙を誘います!

Ray Volpe, Devin, Lydia – Without You

Without You

 

こちらもEP『All Emotion Allowed』収録曲のひとつ。

ロックとメロディック・ベースミュージックをブレンドしたような1曲で、煌びやかなエレクトロサウンドとヴォーカルチョップを多用したエモーショナルなドロップがたまりません!

Ray Volpe – Over My Head

Ray Volpe – Over My Head | Subsidia

 

Excisionのレーベル Subsidia Recordsからリリースされたコンピレーション・アルバム『Dusk Vol. 1』収録曲のひとつ。

多幸感を誘うヒューチャー・ベース風のパートとアグレッシブなダブステップのパートを兼ね備えた緩急のある作品となっています!

Kayzo, Ray Volpe – Ghost In The Bottle

Kayzo & Ray Volpe – Ghost In The Bottle

 

アメリカ出身のプロデューサー、Kayzoとコラボしたナンバー。

2人のダイナミックなスタイルにメロディックな要素を取り入れた前衛的なダブステップで、ピッチを上げたヴォーカルのループも良い働きをしており、Kayzoのレーベル Welcome Recordsからのリリースです!

Ray Volpe – Save Me

Ray Volpe – Save Me

 

激しさと美しさの両面を持ったメロディック・ダブステップ。

ドロップは非常に攻撃的でパワフルな仕上がりであるのに対して、それ以外のパートはエモくてメロディアスな曲調になっているためギャップにやられます!

The Chainsmokers – Sick Boy (Ray Volpe Remix)

https://soundcloud.com/rayvolpemusic/sick-boy

 

アメリカ出身のデュオ、The Chainsmokersのナンバーをリミックス。

オリジナルとは全く正反対のダークで邪悪なダブステップに大変身させています!

ILLENIUM – Nightlight (Ray Volpe Remix)

ILLENIUM – Nightlight (Ray Volpe Remix)

 

アメリカ出身のプロデューサー、ILLENIUMに公式リミックスを提供したこともあります。

これまた完全にRay Volpeワールド全開のリミックスで、ファーストドロップとセカンドドロップで雰囲気が全然違うので聴き比べてみて下さい!

おわりに

いかがでしたか。

Ray Volpeがどんなアーティストか少しは分かっていただけましたでしょうか。

十数年に渡ってダブステップシーンに強烈なインパクトを与え続け、エモーショナルで時にはアグレッシブなサウンドでファンの心を揺さぶりまくるRay Volpeが近いうちに来日してくれることを願っています!

コメントを残す

*
*
* (公開されません)

Return Top