先日「ULTRA JAPAN 2017」の第1弾ラインナップが発表され、すでに皆さんの期待も高まっていることかと思います。
そこで本日からMNNでは「ULTRA JAPAN 2017」に出演するもののまだ紹介記事を書いていないアーティストを全員書くことにしました!
たまにMNNのオススメするアーティストや来日が決まったアーティストの紹介もするかもしれませんが、開催日の9月16・17・18日までは「ULTRA JAPAN 2017」のラインナップ中心にお送りしていく予定です!
それではTwitterでも宣言していた通り、まずはGetter(ゲッター)について紹介したいと思います!
目次
- 1 Getterとは
- 2 OWSLAとの出会い
- 3 EDMシーンから引退!?
- 4 「Terror Reid」名義でラッパーとしても活躍中!
- 5 Getterのオススメ曲
- 5.1 Getter – Head Splitter
- 5.2 Getter – Rip N Dip
- 5.3 Borgore X Getter – Squad feat. Dahn Farro
- 5.4 Getter – Tourettes Squad
- 5.5 Getter – Wat The Frick
- 5.6 Getter & Adair – Blood feat. Georgia Ku
- 5.7 Getter – Something New
- 5.8 Getter – Forget It feat. Oliver Tree
- 5.9 Getter – Inhalant Abuse
- 5.10 Marshmello – Alone (Getter Remix)
- 5.11 Valentino Khan – Deep Down Low (Getter Remix)
- 5.12 GTA & Wax Motif – Get It All (Getter & Ray Volpe Remix)
- 6 おわりに
Getterとは
Getter(ゲッター)とは、アメリカ出身のDJ/プロデューサー/ラッパーで、本名はTanner Petullaといい、1993年4月13日生まれの現在24歳です。
幼い頃から音楽や絵描きとアートが大好きな少年だったGetterは、高校の頃(16歳)から音楽のプロデュースをスタートし、作ったオリジナル曲やFar East Movement, Timbalandの曲のリミックスを自分のSoundCloudページにアップしていました。
プロデュースを始める前はメタルが好きで学生時代にバンドを組み、ドラムやギターを演奏していたそうですが、バンドとは違って自分ひとりで全てこなせるエレクトロニックミュージックに惹かれはじめ、ついにプロデュースを始めました。
結構この理由でバンドからプロデューサーに転身する人って多い気がします。
そして19歳の誕生日の日に貯めたお金を持ってLAへ移り、最初の数ヶ月は友人の家に住ませてもらいつつ曲を作ってはネットにアップしていましたが、やがてUltragore RecordingsやTuff Love Dubsといったレーベルから曲を出すようになります。
ちなみにまだ売れる前、17歳の頃からアメリカの各地でDJをしてスキルを磨いてきたGetterは、“アングラなベースカルチャーにおいて才能があるのに正しく評価されていない人物”と言われていました。
しかしそんなときカナダ出身のDJ、Datsikや同じくカナダ出身のDownlinkからサポートされ、ようやくスポットライトが当てられ始めます!
トレンドや既成概念にとらわれない彼の斬新なスタイルによってベースシーンで名を上げていき、EDCの常連DJにまで成り上がったのです!
彼のサウンドは年々進化を遂げており、当初のダブステップ要素も残しつつトラップやドラムンベースなど様々なジャンルの音を含んだサウンドを形成。
以前ジャンルの違う5つくらいのサイドプロジェクトを持っていたのですが、マネージャーに全て「Getter」として出していくことを薦められたこともあって、彼のサウンドはこうした色んなジャンルの要素が混ざっているのです。
最近では多種多様なビートとリバーブ(残響音)やベースを巧みに使ったスタイルにも挑戦しているようにも思えます。
2012年には自分をサポートしてくれたDatsikのレーベル、Firepower RecordsやRottun Recordings, OWSLAとも契約。
また2012年頃からアメリカのコメディアン、Nick Collettiとアメリカ出身のDJ、Dillon Francisらとともに、Vineで「SUH Dude」シリーズを始めるのですが、これが人気を呼びさらに知名度を上げていきました。
ちなみに「Suh Dude」とは「what’s up dude?」の略だそうです。
2014年頃からは「Trench」と呼ばれる新しい音楽プロジェクトをスタートしたGetterは、その第一弾として4曲収録のEP『Trenchlords Vol. 1』をリリース。
このとき「A Trenchlord」という言葉を使っていましたが、これは一緒に作ったらドープ名音楽を作れるアーティストのことを指しているそうで、この『Trenchlords Vol. 1』ではAlgoやDeemedが「A Trenchlord」にあたります。
このプロジェクトは自分たちはダブステップのなかでもよりヘビーでアンダーグラウンドな方面を代表するアーティストだと確信し、こういった音楽をもっと多くのファンに聴いてもらいたいと思い友人と閃いたアイデアで、「Trenchlords」として無料で曲を出すなどレーベルのような活動もしていました。
2016年には Ghastly(ギャストリー)との“666!”などを収録したコンピレーションアルバム『Worldwide Broadcast』をOWSLAからリリース。
さらに同年、2枚目のEP『Radical Dude!』も発表し、“Back”や“In The Cuts”, “Blood”などヘビーなベースサウンドを轟かせた曲を聴かせてくれました。
このEPは1枚目のEPと密接な繋がりがあるのですが、これはSkrillexからアドバイスをもらったアイデアでもあるそうです!
2016年には「SUH Dude」シリーズを一緒に行ったDillon Francisとともに「最低なDJのステレオタイプ」という題材で「DJ World」というTV的な番組シリーズをスタート。
これまた2016年なのですが3枚目となる7曲収録のEP『What The Frick』を発表するなど、音楽やそれ以外のことにもとにかく全力で取り組んでいることが分かります。
彼の目標はベースでもトラップでもダブステップでもない、それぞれの音楽が持つ違った側面を引き出して、多くの人に聴いてもらうことだそうで、それぞれのEPでも意識しているそうです。
同年の暮れにこのEP『What The Frick』に入りきらなかった“Phantom of tha Opera”, “Love Me No More”, “Tourettes Squad”といった曲を自身のSoundCloudにアップしています。
そして2017年にカナダの音楽フェス、Snowbombingに出演したのですが、その際にレーベル兼アパレルブランド兼アーティスト集団でもある「Shred Collective」を発表!
2017年3月10日には自身のレーベルからのファーストトラックとなる“Inhalant Abuse”をリリース。
またNick Collettiと共同でアパレルブランド「Trippy Burger」というクロージングラインも展開しており、モデルでラッパーでもあるガーフレンドのAveryには主に女性用の服のマネジメントをさせているみたいです。
音楽だけでなくここまでマルチな才能を発揮しているDJはなかなかいないでしょう!!
OWSLAとの出会い
当時、プロデューサーたちが自作の曲を共有しあう電子掲示板があって、そこにGetterもたくさんの曲を送っていました。
そんなある日、Skrillexがその掲示板のなかからGetterが作った古い曲を聴いてとても気に入り、自分のセットでかけたのが始まり!
その後、Skrillexから直々に連絡があり「もっと色んな曲を送って欲しい。是非OWSLAからリリースしたい!」と言われ、OWSLAにデモを送ったところ、これもまたSkrillexを虜にし、すぐに契約が決まりました。
ちなみにそのとき送ったトラックは後の“Head Splitter”なのですが、これがきっかけで2人は仲良くなり、今ではとても仲の良い友人のひとりでもあります。
同じヘビーなベースミュージックを作る2人はとても共感できる点が多いそうで、よく一緒にスタジオで作業することも多く、Skrillexはいつも自分の挑戦を応援してくれサポートもしてくれるGetterにとって大きな存在だと言えます。
2016年にはSkrillexとリミックスでコラボが実現!!
また同年、Getterは「Planet Neutral」という別名義でEPをリリースし、彼のメロウなサウンドを見せてくれました。
ちなみにこの「Planet Neutral」という名前はGetterの本名である「Tanner Petulla」の文字を入れ替えたものとなっており、Getterとして楽曲制作に行き詰った時に脳のスイッチを切り替えるために「Planet Neutral」として作業し、いっときしたらまたGetterとしての作業に戻るという使い方もしているそうです。
話が逸れましたが、GetterはSkrillexが所属していたアメリカのポスト・ハードコアバンド、From First To Lastの大ファンでもあったそうで、そんな憧れの人物と今では友人でもあり一緒に仕事をしてるのですから光栄なことでしょう!
EDMシーンから引退!?
5月8日突然自身のTwitterに下のような投稿をアップしました。
簡単に説明すると、今制作しているアルバムを作り上げたら、すぐにこの“EDMシーン”から去ることを考えており、最後に自分の印を残すためにこのアルバムは自分の全てを込めた最も記憶に残る1枚にしたいとのこと。
アルバムを出した後、音楽に関わっていくかはまだ未定ですが、この決断は自分のためで、例え全てを失うかもしれないけど今後ハッピーに暮らせていけたらそれでいいと伝えています。
確かに前々からこのシーンが嫌いだとちょくちょく言っていました。
キレイなモデルさんとイチィチャしてお金が貰えるからという理由でミュージシャンじゃなかったら今頃ポルノ男優になっていたと発言したり、面白い動画シリーズや画像を見て勝手にファンキーでぶっ飛んだ人物だと思っていました。
周りから何と言われても気にしない心臓に毛が生えたような人物だとも思っていましたが、実はとってもピュアな人間だったのかもしれません。
彼自身が決めた決断を尊重し理解してあげたい気持ちもありますが、やっぱりEDMシーンから去るのは寂しいです。。
もう来日することなく引退してしまうのかと思っていましたが、その前にULTRA JAPAN 2017で会えるのは本当に感激です!!
先日アメリカの野外ロック・フェスティバル、「Bonnaroo 2017」に出演した際に下の新曲を披露しましたが、彼のラストアルバムのうちの1曲だと知った上でこのエモすぎるトラップを聴くと涙が出ちゃいそうです。
https://twitter.com/GetterOfficial/status/873532821754839040
「Terror Reid」名義でラッパーとしても活躍中!
上でGetterは学生時代にメタルが好きでバンドをしていたと話しましたが、彼は同じくらいヒップホップが好きでした。
なかでもMac DreやAndre Nickatinaといったラッパーの曲を聴いていたそうです。
2016年に「New Terror?」というキャプションとともにいくつかのヒップホップソングの予告を公開しました。
そして2017年、「Terror Reid」という名前でラッパーとしても活動を始めるのですが、はじめは白い目出し帽を被っており何者なのか分かりませんでした、ファーストトラックを出した後に、正体は実はGetter自身であることを明かしたのです!
Getterとしても“Phantom of tha Opera”のようなヒップホップ要素を含んだチルアウトなトラップ作ったりしてますもんね!
イベントではTerror Reidとしてラップした後にGetterのセットを披露することもあります。
EDMだけでなくメタルバンドとしても活躍した経歴もあり、今ではラップもするなどジャンル関係なく本当に音楽そのものが好きなのだと分かりますね!
Getterのオススメ曲
Getter – Head Splitter
上でも話したように当時OWSLAに送ったデモのひとつで、Skrillexも気に入った彼の代表曲のひとつ!
サウンド、PVともに独特なGetterワールド全開で、聴けば聴くほどにハマりこんでしまう中毒性の高いトラックです!
Getter – Rip N Dip
メロディックなイントロから一転、ゴリゴリなベースを響かせた1曲となっています!
EP『Radical Dude!』収録曲のひとつで、自分の脳がどんな風になっているか表した曲でもあると語っています。
そんなコンセプトに則ったユニークなPVも必見です!
アメリカ出身のDJ、Kill The Noiseやオランダ出身のDJ、Wiwekによるリミックスバージョンも人気の高いリミックスなので聴いてみて下さい!
Borgore X Getter – Squad feat. Dahn Farro
イスラエル出身のDJ、Borgoreとのコラボで、アメリカ出身のラッパー、Dahn Farroをフィーチャーしたナンバー。
どちらかというとGetter色強めのサウンドですかね!
セクシーなPVを見ながら聴いてよりクレイジーになっていただきたい1曲です!笑
Getter – Tourettes Squad
この曲は初めて聴いて即虜になりました!
エレクトロ寄りでトラップというよりかはダブステップに近いのですが、めちゃくちゃカッコよくないですか?
1分ちょいと短いので、もっと聴いていたいです!!笑
Getter – Wat The Frick
ゲーム音っぽいサウンドから始まるのも面白いですが、ヴォ―カルサンプルも使っているのでしょうか?ドロップの音も大好物です!
どこか怪しい雰囲気もプンプン漂っていますね!それがまた良いのですが。笑
自身でリミックスしたVIPバージョンもあるので、聴き比べてみて下さい!
Getter & Adair – Blood feat. Georgia Ku
プロデューサーのAdairとのコラボで女性シンガー、Georgia Kuをフィーチャリングしたナンバー。
Must DieやZomboyっぽさを若干感じるブロステップで、Georgia Kuのエキゾチックなヴォーカルがマッチしています!
曲の後半はスタイルが変わるのもまた面白いです!
Getter – Something New
タイトルの通り、今までのGetterのサウンドとは違ったものになっていますが、これはこれで好きです!
ぽくないですが、この曲もOWSLAからリリースしています!
Getter – Forget It feat. Oliver Tree
アメリカ出身のシンガー、Oliver Treeをフィーチャリングしたナンバー。
上の“Something New”のような一味違ったGetterサウンドとしてこちらの曲もオススメします!
スローテンポでOliver Treeの優しいヴォーカルに癒されるエモーショナルな1曲となっています!
ちなみにOliver Treeとは“Weekend”でも共演していますね!
Getter – Inhalant Abuse
こちらもGetterらしい奇妙なサウンドを轟かせてくれてますね!
どんな気分・状況でこの音楽を考え付いたのか是非聴いてみたい!
そして彼の頭の中を見てみたい!、と思わせてくれたオンリーワンなクレイジーソングです!笑
Marshmello – Alone (Getter Remix)
Marshmelloの“Alone”をリミックスしたこの曲は2016年にカナダのレーベル、Monstercatからリリースされました!
フューチャーベーススタイルなオリジナルとは違って、Getterのリミックスバージョンは打ち込みとメタリックなベースが特徴的なダブステップバンガーとなっています!
Valentino Khan – Deep Down Low (Getter Remix)
アメリカ出身のDJ、Valentino Khanの人気曲をリミックスしています。
オリジナルの時点でだいぶ変態サウンドなのですが、Getterの手によってさらに拍車がかかりました!笑
GTA & Wax Motif – Get It All (Getter & Ray Volpe Remix)
オーストラリア出身のDJ、Wax Motifとのコラボ・ナンバーをアメリカ出身のDJ、Ray Volpeとともにリミックスしています。
オリジナルはポップでフューチャーハウスよりなサウンドですが、こちらはメロディックな要素もあるダブステップとなっていてカッコイイです!
おわりに
いかがでしたか。
Getter(ゲッター)のことはもっと書きたいことがあるのですが、長くなり過ぎるので少し省略して書かせていただきました。
Getterさん、EDMシーンから去るのは考え直してくれないものですかね?
次のアルバムが完成したら去ってしまうのなら、ずっと完成しないで欲しいくらいです。。
ただこのタイミングでGetterを日本に呼んでくれたULTRA JAPAN運営者には本当に感謝致します!
コメントを残す