昨日、ZeddとMatthew Komaのコラボ曲“Spectrum”が2012年6月4日にリリースされてから7周年を迎え、Zedd本人も自分のキャリアが本格的に進み出したはじめの1曲として祝いました。
SPECTRUM CAME OUT 7 YEARS AGO AND CHANGED MY LIFE FOREVER 😭 pic.twitter.com/zdayx9Ypn3
— Zedd (@Zedd) 2019年6月4日
当時、“Spectrum”がクラブで流れない日はないほど日本でも流行り、この曲をきっかけにエレクトロニックダンスミュージックにハマったという人も少なくはないのでしょうか。
しかし、楽曲に参加したアメリカ出身のシンガーソングライター、Matthew Komaにとってはあまり良い気持ちがしない曲のようです。
Matthew Komaはこれまで“Spectrum”や“Clarity”, “Find You”などZeddと何度も仕事をしてきましたが、その後全く一緒に曲を作らなくなってしまったことから、ファンの間では2人の間に何かあったのではないかと心配されていました。
Zeddが“Spectrum”のリリース7周年を祝う投稿を行った後、Matthew Komaは自身のSNSに「今まで自分とZeddとの間に何があったのか、ここではっきり言いたい。」という冒頭から始まる長いメッセージを投稿。
Oh forgot. @Zedd
— Matthew Koma (@MatthewKoma) 2019年6月5日
Dear Zedd Part 2: pic.twitter.com/tY5kuf04RW
— Matthew Koma (@MatthewKoma) 2019年6月5日
その内容によると、当初Zeddと一緒に仕事できることをとても誇りに思っていたものの、そんな好感は徐々に消えていき、とても利己的な人間性が見えてきたとのこと。
Matthew KomaがZeddと初めて会ったのは、まだZeddがInterscope Recordsと契約する前のお互い対等な立場だったときで、曲を一緒に作ることになったのですが、一緒に作った2曲“Spectrum”と“Clarity”はZeddがInterscope Recordsから出した最初のシングルとなり、どちらも大ヒットを記録。
それから態度はどんどん変わっていったそうで、Zeddがインタビューで曲に関する質問を受けた際、Matthew Komaが歌詞とメロディも全て書いたにも関わらず自分のみで書いたと発言したり、クレジットから名前を外されたり、“Spectrum”でヴォーカルを務めた分の報酬が支払われず2、3年間争っていたことも告白。
またMatthew Komaが自分のアルバムのために作った“Suitcase”はZeddがプロデュース、自身が作詞を手掛けたのですが、Matthew Koma以外の他のシンガーをフィーチャーしたZeddの曲としてではないとリリースさせないと言われ、結局それから4年後に違うバージョンとしてリリースされたそうです。
“Find You”は日本でZeddと一緒に作っていたのですが、Zeddから自分のヴォーカルは使いたくないと告げられたものの、締め切りが近く他のシンガーを探す時間があまりなかったという裏話や、ピッチを上げた自分のヴォーカルだとリミックスみたいだからやめるようアドバイスして、一緒に女性ヴォーカルを探して作り上げた“Clarity”がグラミー賞を獲ったときも何も声をかけてくれなかった事、『Making Of My Zedd』というドキュメンタリーの試写会ではコラボしたアーティストのなかで唯一自分だけ呼ばれず、映画の中でもインタビューすら求められなかった事なども暴露。
一緒にテレビ出演して曲を披露することも度々あったそうですが、Matthew Komaは風邪で体調が悪かったため、Zeddにキーを少し落とすようお願いしたものの、聞こえが悪くなるからと言う理由で断られたそうですが、実はCのキーでしかピアノが弾けず、キーボードでは対応できなかったためだとも言っています。
Matthew Komaは自分がおかしいのではないかと思い、Zeddと一緒に仕事をしたことがある人たち(プロデューサー/シンガー/ソングライターなど)にも会って話をしたけど、そこでも「彼は最悪だ」という意見が挙がったという。
Matthew KomaはもはやZeddは自分の楽曲に関与していないのではないかと提言し、Zeddのことを”劣等コンプレックスを持った人間”とまで表現しており、「そんな愚劣な人たちが成功しても誰も恐くて本当のことを告発することもできない。」という文章からも怒りと呆れが伝わってきます。
メッセージを通して「いくら売れても一緒に頑張ってきた人たちに対しての態度を変えたりせず、感謝の気持ちは忘れてはいけない」と伝えていますが、最後に「もう一度Zeddと一緒に曲を作るくらいなら、スターバックスでトイレの清掃をするほうがましだ。」と言い放っています。
ZeddとMatthew Komaは個人的にも好きなアーティストですし、サウンドとヴォーカルの相性も抜群の良きコラボ仲間だと思っていましたが、裏ではこのような事が起きていたとはショックです。
この投稿に対してZedd側からはまだ何もコメントは出ておらず、Matthew Komaのみの意見なので結論は出せませんが、現在Your EDM等の海外サイトはこの件に関するコメントをZeddのチームに求めているとのことで、最新情報が出ましたら追記したいと思います。
【2019.06.08 追記】
Matthew Komaの投稿に対して沈黙を続けていたZeddですが、6月7日にコメントをしました。
ZeddはMatthew KomaのTwitterの例の投稿にリプライしましたが、Matthew Komaに対してそんな思いをさせていたことを謝罪はしたものの、Matthew Komaが言っているような意図はなく、説明も違う部分があると反論。
しかし、今までコラボしてきた他のアーティストと同様にMatthew Komaにも心から感謝しており、今後も常に幸運を祈っている、と伝えました。
I will forever be grateful to you and your contributions to my career. I continue to wish you all the best.
— Zedd (@Zedd) 2019年6月7日
沈黙を貫いていたわりには、あまりにも無難な受け答えだったため、ネットでは納得できないという声も挙がっており、まだ当分この問題は長引きそうです。
【2019.06.10 追記】
ZeddがMatthew Koma、そして自身のファンに向けたメッセージをSNSに公開しました。
For Matthew & My Fans pic.twitter.com/CsN3GmmvN3
— Zedd (@Zedd) 2019年6月10日
Zeddは「Matthewと作った曲に対する誇りの気持ちは今も変わらないし、Matthewは自分のヒストリーには欠かせない人物のひとりで、一緒に働いてきたアーティストのなかでも最高のソングライターのひとりだよ。」といった冒頭からはじまる内容のテキスト4枚分のメッセージを投稿。
またMatthew Komaが書いた曲にはクレジットを載せてきたし、“Clarity”に関してもMathew Komaだけでなく一緒に作った曲だと主張。
Zeddが作った“Lost At Sea”のトップラインをMatthew Komaに書いてもらったとき、あまりにもエモーショナル過ぎたためZeddは別の曲を改めて作り、そのトップラインを付けて生まれたのが現在の“Clarity”というサイドストーリーも伝えました。
“Find You”については、Zeddが両親の自宅の地下でピアノで作ったもので、それを携帯電話でレコーディングしたものをMiriam Bryantに送ってリリックを書いてもらったとのこと。後にMatthew Komaにも参加して欲しいとお願いして、微調整を重ねて完成させたのですが、一時的に日本にいたのは“Spectrum”のプロモーションのためだと訂正。
“Spectrum”や“Suitcase”に関しても当時どのように曲を完成させたかその過程を事細かに説明するとともに、Matthew Komaのリリースをストップするような事はしていないと反論しました。
自分の楽曲をプロデュースさせている人物がいるのではないかという告発に対しては完全否定。
昔に比べて他のアーティストとコラボする機会が増えたものの、それは自分も成長して色んなものを積極的に受け入れようとしているためであり、当時は他のプロデューサーたちと一緒に仕事をするのも断っていたとのこと。
GreyやRock Mafia, The Monsters & Strangerz, KDrew, Linusといったアーティストたちのおかげで、他のプロデューサーとコラボすることの素晴らしさを知ったと語りました。
Zeddにとって1番つらいのは、今まで色んな舞台で一緒に活動し、何度もメンションしたり、サポートしてきたつもりのMatthew Koma本人が、正当に評価されていない、フェアな対応じゃない、と発言していることで、7年以上前のことを今になってこうやってネットに書くのでなはなくて、まずは自分に直接話して欲しかったと綴っています。
一緒に仕事をする相手には常に愛情とリスペクトの気持ちを持って接しているZeddなだけに、もうコラボする相手にはこんな嫌な気持ちになって欲しくない、という本心を感じる内容となっていました。
メッセージの最後にもあるように、きとんとお互いが納得するまで話し合って、2人の誤解が解けた日にはまた昔みたいに一緒に曲を作って欲しいですね。
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