今回はタイトルにもあるように2018年にリリースした大ヒット曲“Losing It”でも有名なFISHERについて紹介しますが、ここまで有名になるまでの軌跡を中心にFISHERは“Losing It”だけじゃない!ということを伝えたいと思います。
目次
FISHERとは
Paul FisherことFISHERとは、オーストラリア出身のDJ/プロデューサー。
彼の代表曲をも言える“Losing It”はARIAミュージック・アワードで最優秀ダンスリリース部門にノミネートされ、第61回グラミー賞でも最優秀ダンスレコード部門にノミネートされるなど間違いなく2018年を代表する曲のひとつと言っても過言ではありません。
この“Losing It”でファンになった人も多いかもしれませんが、FISHERはプロのサーファーやビデオブロガーといった異色の経歴を持ち、「Cut Snake」というデュオとしても活躍したりと色んな一面があるので、彼の色んな魅力を知っていただきましょう。
幼い頃からサーフィンに憧れを持っていたFISHERは、12歳の頃にはすでに世界各国の大会に出場しており、世界プロサーフィン連盟のWQS(World Qualifying Series) プロサーファーとして名を上げました。
このようにFISHERにとってサーフィンは自分の人生の一部とも言え、DJとしての活動が忙しくなった今も時間を見つけては当時の仲間たちとサーフィンをしており、死ぬまでサーフィンを続けると断言しています。
またFISHERは昔から動画を撮影・制作することが好きでもあったため、サーフィン仲間で「Cut Snake」の相方であるLeigh Sedleyと一緒に『Follow The Fish』というタイトルでビデオブログをスタートするのですが、彼らのおちゃらけたキャラクター目当てで視聴する人も多く一躍人気ブロガーとなったのです。
『Follow The Fish』は自分たちが愛するサーフィンの動画はじめ、サーフボードを持って世界中を探検したり、色んな企画に挑戦したりするチャンネルなのですが、FISHER本人はDJ/プロデューサーへの転身は世界中に持っていくアイテムがサーフボードからUSBに変わっただけだと語っています。
こういう経歴を経て現在の「FISHER」プロジェクトをスタート。
FISHERはカナダのロックバンド、Nickelbackを聴いて育ったそうですが、最もインスピレーションを受けたアーティストとしてアメリカ出身のシンガー/サーファー/映画監督、Jack Johnsonの名前を挙げています。
2019年現在から計算すると、DJ経験は約13年で、音楽のプロデュースは約8年間行っているのですが、FISHERはDJをスタートした頃からClaude Von Strokeのレーベル、Dirtybird Recordsが好きでいつか曲をリリースしたいという夢を持っていました。
後の“Ya Kidding”となる曲が完成した時点で、友人でDirtybird Recordsと契約しているアメリカ出身のDJ、Justin Martinに感想を聞こうと曲を送ったところ、レーベルボスのClaude Von Strokeにも送ってくれ、数日後にClaude Von Stroke本人からリリースしよう!と連絡が来たそうです。
そして2017年に念願のDirtybird Recordsからデビューシングル“Ya Kidding”を発表すると、この曲が各国のクラブやフェスでバカ受けし、イビサで最もShazamされた曲のひとつとなり、Spotifyでも1600万回以上再生されるなどヒットしたことで注目を集めました。
同年、再びDirtybird Recordsからテックハウス2曲を収録したデビューEP『Oi Oi』もリリースし、この年のCoachellaにも出演。
そして皆さんご存知、2018年に出した“Losing It”がグラミー賞にノミネートされ、各国のあらゆるチャートを騒がせ、母国オーストラリアではゴールドディスクにも認定!
Chris Lakeも共同プロデュースとして携わっているこの曲はジャンルはテックハウスですが、SkrillexやTiësto, David Guetta, Paul van Dyk, Afrojack, Lost FrequenciesといったメインストリームのDJたちからもサポートされたほか、Dimitri Vegas & Like MikeやDave Winnelなど多くのアーティストたちのよってブートレグも作られました。
MNN個人的にはValentino Khanや4Bもセットでかけていたオーストラリアを拠点に活動するプロデューサー、WA-FUによるエディットバージョンがお気に入りです。
その後、2018年9月にはオーストラリアで開催されたフェス、Listen Outのアフターパーティーで、SkrillexとサプライズのB2Bセットを披露したことも大きな話題となりました。
SkrillexとFisherのB2Bが実現!
昨日オーストラリアで開催されたフェス「Listen Out」のアフターパーティーがシドニーのクラブで開かれましたが、もともと出演予定だったFisherに加えて、Skrillexがサプライズで登場し、夢のB2Bセットを披露しました! pic.twitter.com/bhanP3QdIM
— MNN (@Music_News_Net_) 30. September 2018
さらに2019年1月には長年連れ添ったガールフレンドのChloe Chapmanと婚約を発表。
このようにFISHERは世界規模で今最も勢いのあるアーティストなのです!
Cut Snakeのメンバーとしても有名!
FISHERはオーストラリアのDJ/プロデューサーデュオ、「Cut Snake」のメンバーとしても知られています。
FISHERが同じくオーストラリア出身のプロデューサー、Leigh Sedleyと組んだのがこのCut Snakeで、オーストラリアのことわざ「Mad as a cut snake(胴体を切断されたヘビのように気が狂う)」からステージネームを取り、2012年に結成しました。
FISHERは上でも話したようにサーファーとして活躍していましたが、Leigh Sedleyもまた昔からサーファーをしていて、12,3歳の頃から同じスポンサーを付けて一緒に各国のサーフィン大会に出場していたことで仲良くなり、世界中を回るなかでダンスミュージック、特にアンダーグラウンドシーンにハマりこみ、それがきっかけで2人で曲を作り始めます。
FISHERはオーストラリアのロックフェス、Big Day OutのなかのBoiler Roomと呼ばれるテントステージで聴いたハウスミュージックから受けた衝撃も大きかったそうです。
2人はサーファー時代からとても仲が良く、尚且つビデオを録るのが好きということでビデオブログ『Follow The Fish』をスタートし、毎回おバカな企画と自分たちで制作した音楽を載せた動画も人気を呼びました。
Cut Snakeはその後イギリスで30年以上の歴史を持つメディア、MixmagもCut Snakeの音楽を「太陽の光を浴びていたバックグラウンドからは想像できないようなディープなテックチューン」と表現し、「それぞれの個性と中毒性の高いライブパフォーマンスによってここまで有名になった」と称しています。
2015年にリリースしたデビューEP『Life’s a Beach』はオーストラリアのiTunesダンスチャートで5位にランクインしたほか、Pete TongやThomas Jack, Claude Von Stroke, Nic Fanciulliらがサポート。
2016年に出したEP『Magic』に関しては、Billboardも「感染力の高いテックハウス」と大絶賛し、この年、LA Convention Centerにて約20,000人の観客の前で披露したライブショーも大成功を収めました!
ちなみにCut Snakeは2017年のEDC Japanで来日したこともあります。
しかしFISHERがソロ活動で忙しいため、Cut Snakeは現在Leigh Sedleyのみでの活動となってしまいましたが、2018年にはEP『Want It All』を、同年12月にもEP『Lonely Nights』を発表したりと精力的に新曲を発表しています!
FISHERの代表曲
FISHER – Losing It
FISHER – Ya Kidding
Fisher – Crowd Control
FISHER – Stop It
FISHER – Ya Didn’t
おわりに
いかがでしたか。
FISHERの人柄や経歴をざっくりですが分かっていただけましたか?
2018年後半からその流れがありましたが、特に2019年は今まで以上にテックハウスシーンが盛んになると感じているので、そのシーンの重要人物ともいえるFISHERを是非覚えておいて下さい!
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