イングランドの人気フェス「Creamfields」が2017年12月15日(金)・16日(土)に香港で、17日(日)には台湾で開催されます。
「Creamfields」が初のアジア進出ということで話題となっていますが、MNNも12月16日(土)の「Creamfields Hong Kong」2日目に参加します!
予習もかねて出演アーティストのおさらいをしたいと思うのですが、本日はまだ紹介できていなかったFlume(フルーム)について紹介します!
目次
- 1 Flumeとは
- 2 全ては音楽会社が企画したコンペからスタート!
- 3 過去にはDJデュオ「What So Not」としても活躍!
- 4 Flumeのオススメ曲
- 4.1 Flume – Never Be Like You feat. Kai
- 4.2 Flume – Say It feat. Tove Lo
- 4.3 Flume – Some Minds feat. Andrew Wyatt
- 4.4 Flume & Chet Faker – Drop the Game
- 4.5 Flume – Hyperreal feat. Kučka
- 4.6 Flume – My Boo Ft. Vince Staples, Kučka, Ngaiire & Vera Blue
- 4.7 Flume – Sleepless feat. Jezzabell Doran
- 4.8 Flume – Free
- 4.9 Disclosure – You & Me (Flume Remix)
- 4.10 Lorde – Tennis Court (Flume Remix)
- 5 おわりに
Flumeとは
Flume(フルーム)とは、オーストラリア出身のDJ/プロデューサー。
Flumeは“フューチャーベースのパイオニア”との呼び声も高く、フューチャーベースブームの火付け役になったとも言われています。
1991年11月5日にFlumeことHarley Edward Stretenは、広告会社で映像監督や音楽プロデューサーを担当していた父親と教師をしていた母親の元に生まれました。
まだ幼い頃、Flumeが夜眠れなかったときに両親が『Deep Forest』というセルフタイトルのアルバムをかけてくれると安心して眠れたそうで、その頃から音楽は生活の一部でした。
妹もいてシドニーのノーザン・ビーチで幼少期を過ごし、シーフォース公立学校、セント・オーガスティーンズ高等学校へと進学。
入学する前からサックスを習うなど昔から音楽に精通していたFlumeは、壮大な音楽を作りたいという想いがあったものの、自分ひとりのサックスだけでは実現しえないと悩んでいたときに、自分で全ての音楽を作り出せるエレクトロニックミュージックと出会って「コレだ!」と感じ、以来情熱が向けられたそうです。
そして父親の影響もあって13歳のときから簡単な音楽を作り始め、2010年彼が19歳のときには本格的にハウスミュージックのプロデュースをスタートします。
父親が広告会社に勤めていたこともあって、14、15歳のときにオーストラリアのCMのサウンドを手掛けたこともあるそうで、将来的には映画のサウンドも担当したいという目標があるのだとか。
父親は常にサポートしてくれ、新しいコンピュータを買い与えてくれたりしましたが、母親は教師という正確柄か彼を進学させたいと思っていたのでしょう。
しかしFlumeが自分の部屋で作った曲をSoundCloudにアップするという生活をしていたある日、ひとつの曲が10万回以上再生され、地元の新聞にもFlumeが活躍する写真などが載るようになり、母も音楽の道に進むことを認めてくれたそうです。
ちなみにこの頃、自分の本名「Harley Edward Streten」を略した「HEDS」というステージネームで活動しており、“Flow”と“Fizz”の2曲や幾つかのリミックスも制作しました。
2011年にFuture Classicという音楽会社と契約し、自身初となるEP『Sleepless』をリリース。
オーストラリアのラジオ局 Triple Jの人気企画で、リスナーの投票でその年の人気曲が選ばれる「Triple J Hottest 100」でというものがあるのですが、2012年にはFlumeの楽曲や彼が手掛けたリミックス合わせて4曲もランクインしたのです!
※“Holdin On”が4位、“Sleepless”が12位, “Hyperparadise(Flume Remix)”が18位、“On Top”が67位。
2012年11月にはセルフタイトルのアルバム『Flume』をリリース。
このアルバムはFlumeがロンドンへバックパックしている最中にノートパソコンで作り上げたそうですが、各方面から好評でオーストラリアの音楽セールスチャート ARIA Chartsで2位、iTunesでは1位を獲得、オーストラリアでダブルプラチナ認定!
2013年には初のオーストラリアツアー「Infinity Prism Tour」を成功させ、アメリカで毎年開催される映画や音楽の祭典「SXSW(South by Southwest)」では“Must-See Acts(注目すべきアーティスト)”の30人の中に選ばれました!
2014年にはLollapaloozaやCoachellaといった人気フェスもまわる海外ツアーを敢行。
2016年5月に出した2枚目となるスタジオアルバム『Skin』もまた絶賛の嵐で、ARIAのアルバムチャートで首位を獲得し、2017年のグラミー賞では「ベストダンス/エレクトロニック・アルバム」部門を受賞!
この年のARIAのミュージックアワードで「Album of the Year(2016年の最優秀アルバム)」や「Best Male Artist(最優秀男性アーティスト)」など8部門にノミネートするという快挙も成し遂げています!
このアルバムのファーストシングル“Never Be like You”もまた、グラミー賞の「ベスト・ダンス・レコード」部門にノミネートされ、前述した「Triple J Hottest 100」では堂々の1位を獲得。
Flumeは「Triple J Hottest 100」で初めて首位を獲得したエレクトロニック・プロデューサーになったのです。
※その他、“Say It”は8位、“Smoke & Retribution”は37位、“Lose It”は95位とその他3曲もランクインしました。
その後同年11月に『Skin Companion EP 1』を、2017年2月には『Skin Companion EP 2』をリリース。
ツアーで世界各国を回っているFlumeは、YouTubeに「Flume: Adventures」というシリーズをアップしており、その国でどんなことをしたかその様子が見て分かります。
自身の曲だけでなく、ニュージーランド出身のシンガー、Lordeのアルバム『Melodrama』やアメリカのラッパー、Vince Staplesのアルバム『Big Fish Theory』のプロデュースも手掛け、それぞれ16位と23位にランクイン。
その他、Sam Smith, Arcade Fire, Hermitude, Disclosureといった様々なジャンルのアーティストの楽曲にもリミックスを提供するなど各シーンから重宝されているアーティストなのです!
全ては音楽会社が企画したコンペからスタート!
オーストラリアの音楽会社 Future Classicが企画したコンペで“Sleepless”, “Over You”, “Paper Thin”の3曲を提出して優勝したFlumeは、2011年にこの音楽会社と契約。
このFuture Classicの創設者であるNathan McLayは、現在Flumeのマネージャーも務めています。
彼の才能を見出したNathan McLayならびにFuture Classicが、FlumeのファーストEP『Sleepless』のリリースをアシストしました。
当時、Nathan McLayはアメリカのインディーフォークバンド Bon Iverの“Flume”がお気に入りで、Harley Edward Stretenのことを「Flume」の愛称で呼び始めたことがきっかけで、ステージネームも「Flume」に変えたのです!
DiploがZeddの“Candyman”のドロップをFlumeのパクリだと口撃するなど、今ではFlumeの独特なサウンドに似たような音が作られるようになりました。
https://www.youtube.com/watch?v=QCylGd7VF9U
故意かどうかは分かりませんが、少なくともFlumeのサウンドはとてもユニークで多くのプロデューサーたちを魅了したに違いありません!
過去にはDJデュオ「What So Not」としても活躍!
過去にWhat So Notの記事を書いたときにも説明しましたが、Flumeは今はソロプロジェクトとして続けているオーストラリア出身のDJ/プロデューサー、Emoh Insteadと一緒にデュオで「What So Not」を結成していました!
2011年にデュオを結成し活動していたものの、Flumeは自分のプロジェクトで忙しいときもあり、What So NotのツアーにはEmoh Insteadだけが出演ということも多々ありました。
そして音楽性の違いもあって、2014年に2人で制作したEP『Gemini』を最後に2015年2月にFlumeは「What So Not」を抜け、現在のようにソロ活動に専念したのです。
ちなみに、Flumeはもともとハウスやテクノなどクラブ向けの曲をメインで作っており、「Flume」はあくまでサイドプロジェクトでした。
しかし自分を最大限に表現した「Flume」としてのサウンドが多くの人たちに受け入れられたことから、クラブ向けの曲を作るのを辞めて「Flume」のみをメインプロジェクトとして本格的にスタートさせたのです。
- What So Not – Jaguar
- What So Not – Gemini feat. George Maple
- RL Grime, What So Not, and Skrillex – Waiting
- GTA & What So Not – Feel It feat. Tunji Ige
Flumeのオススメ曲
Flume – Never Be Like You feat. Kai
カナダ出身のシンガー、Kaiをフィーチャリングしたナンバー。
セカンドアルバム『Skin』のファーストシングルであるこの曲は、母国オーストラリアのチャートで1位を獲得しました!
Martin SolveigやDisclosureによるリミックスバージョンもあります!
Flume – Say It feat. Tove Lo
セカンドアルバム『Skin』のセカンドシングルで、スウェーデン出身のシンガー、Tove Loをフィーチャーしています。
Clean Banditによるリミックスもありますが、個人的にはIlleniumによるリミックスバージョンもオススメです!
Flume – Some Minds feat. Andrew Wyatt
スウェーデンのインディーポップバンド、Miike SnowのヴォーカルであるAndrew Wyattをフィーチャリングしたナンバー。
2015年に出したこの曲は、デビューアルバムぶりに出したオリジナルトラックということでリリース前から期待が高まっていました!
Flume & Chet Faker – Drop the Game
オーストラリア出身のシンガーソングライター、Chet Fakerとのコラボ・ナンバー。
YouTubeで1億回以上再生されているモンスタートラックです!
Flume – Hyperreal feat. Kučka
オーストラリア出身のプロデューサー、Kučkaをフィーチャリングしたナンバー。
『The Companion EP II』のボーナストラックであるこの曲は、H&MやZARAで流れていそうな洗礼されたユニークなサウンドに仕上がっています!
Flume – My Boo Ft. Vince Staples, Kučka, Ngaiire & Vera Blue
Flumeが自身と親密なシンガー、Vince Staples, Kučka, Ngaiire, Vera BlueとともにGhost Town DJ’sの同タイトルナンバーをカバーしています。
この曲はVince Staplesに何か一緒に曲をつくろうと電話したときにこの曲を薦めてきたそうで、なんだかんだでみんなで手掛けることになったそうです!
Flume
価格: 250円posted with sticky on 2017.10.27
Flume – Sleepless feat. Jezzabell Doran
オーストラリア出身の女性シンガー、Jezzabell Doranをフィーチャリングしたナンバー。
どこかノスタルジックな感情を呼び起こしてくれるサウンドが素敵で、2011年にリリースされたのですが、Flumeのみが造り出せるユニークなサウンドのおかげか全く時代の流れを感じさせない1曲です!
Flume – Free
言われてみないと(言われても?)非常に分かりにくいのですが、Flume自身もバックグラウンドで歌っているのです!
彼が音の一つ一つの組み立てや細部へのこだわりも徹底しているのが分かりますね!
Disclosure – You & Me (Flume Remix)
イングランド出身のデュオ、Disclosureのナンバーをリミックスしています。
ドロップ部分のFlumeらしさ全開のパンチの効いた独特のビートがクセになります!
Lorde – Tennis Court (Flume Remix)
ニュージーランド出身のシンガーソングライター、Lordeのナンバーをリミックスしています。
繊細なイントロ部分やフューチャーベースのドロップも魅力的です!
Flumeはアングラな音を作りながらメインストリームで活躍している数少ないアーティストのひとりと言えます!
おわりに
いかがでしたか。
Flume(フルーム)が各方面から絶賛されている理由が分かりましたでしょうか。
そして「Creamfields Hong Kong」に参加される方は一緒に楽しみましょう!
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