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東京・名古屋・大阪で公演決定!「キング・オブ・ハードコア」と称されるDJ、Gammer(ガマー)とは!

東京・名古屋・大阪で公演決定!「キング・オブ・ハードコア」と称されるDJ、Gammer(ガマー)とは!

: featured image from Astro

90年代はじめ、ProdigyやSL2, Carl Coxといったアーティストたちがテクノをよりハードな領域へと進化させていくなかで生まれたハッピーハドコア/UKハードコア。

後にBriskやDougal, Darren Stylesといったアーティストたちのサウンドにも見られるように多幸感のあるハウスやトランス、ブレイクビートといった要素も吸収していき、BPM170あたりでヴォーカルの入ったアップビートな曲も生み出され、レイブシーンを圧倒するジャンルへと成長しました。

そんなハッピーハードコア/UKハードコアシーンのニューアイコンとも言える人物のひとりがGammer(ガマー)

今回ジャパンツアーで10月20日(金)のWOMBはじめ名古屋と大阪でも公演を行うことが決定したので、Gammerについて紹介したいと思います!

Gammerとは

Gammer(ガマー)とは、イングランド出身のDJ/プロデューサーです(本名はMatthew Lee)。

4、5歳のときからMichael Jacksonの曲を聴くのが好きで、幼い頃から将来何か音楽に関する職業に就きたいと考えており、いつか母親に「トラックメイカーになりたい!」と言った記憶もあるそうで、靴の空箱にレコードやカセットを集めるのが好きな少年でした。

そして10,11歳のときにFatboy Slimらのプレイをテレビで見たときに彼らの手捌きや観客の熱狂をコントロールする様子に惚れ、このときからDJになることをと決意。

実際にDJがどんなことをしているのか、何をしているのか全く理解できなかったのですが、とにかく彼らの姿がカッコよく見えたそうです。

またその頃、義兄弟から『Hardcore Heaven』というテープを貸してもらい、これはDJ DruidとMC Sharkyによるライブセットだったのですが、これに衝撃を受け幸福感をもたらしてくれるハッピーハードコアにハマったと言います。

また当時、UKハードコアシーンの重要人物であるDougalが好きで『Bonkers 6』というCDを持っていたのですが、その数年後には友人のつてでDougalを紹介してもらい、彼との出会いがGammerの人生を大きく変えることになります。

実はGammerが生まれ育ったイングランド中東部のノーサンプトンという場所はDougalの出身地でもあり、同郷ということもあってすぐに仲良くなった2人は一緒にギグを見に行ったりする仲にまでなりました。

Dougalは一緒にスタジオで作業する中でGammerのプロデュースにおける類まれない才能を見出し、コラボ曲をいくつか制作し始める5のですが、そのうちの1曲“Fire In The Sky”によってGammerはブレイク!

Dougal & Gammer – Fire In The Sky

この曲は99年のトランスサウンドにインスピレーションを受け、ハードコアのピアノメロディやブレイクダウンをミックスさせたユニークなサウンドが多くの人を虜にし、この曲のリリースで「Gammerって一体何者!?」と騒がれるようになり、知名度を上げていきました!

ステージネームである「Gammer」の意味を調べると「田舎のおばあさん」という意味があるのですが、実は当時Dougalがリリースする曲のクレジット表記を担当していたのですが、依頼していた「Gamer」というスペルを正しく書けず「Gammer」と誤って書いたのが由来という説が濃厚です。笑

Photographer: Astro

 

その後「Dougal & Gammer」チームはUKハードコアシーンにおいて“Knight In Shining Armour”“Trust In Me”, “Everytime I Hear Your Name”, “Float Away”など数々のヒット曲をリリース!

Dougal & Gammer feat. Hannah Faulkner – Knight in Shining Armour

 

そのようなヒット曲を生み出し自信を付けたGammerは、自身のレーベル「Muffin Music」を設立しUKハードコアから新たなサウンドに挑戦した自分のソロナンバーを幾つもリリース。

また「Muffin Music」から曲を出すのと同時進行で、ハードハウスに特化した「Matt Lee」という別名義プロジェクトをスタートします。それだけでなく「Lego Pornstars」というサイドプロジェクトまでスタートし、Misty’s Fit (Sandwich Bag)などの話題曲を収録したアルバム『Brick in My Mouth』もリリースしました。

Lego Pornstars – Misty's Fit (Sandwich Bag)

 

WhizzkidとコラボしたUKハードコアアンセム“We Killed The Rave”は、Gammerの斬新なサウンドを知る機会になった初期の曲のひとつで、この曲は2012年の「Hardcore Heaven」というアワードで「Track of the Year(その年を代表する曲)」にも選出!

https://www.youtube.com/watch?v=KmFQvqqhbgE

その後“We Killed The Rave”でコラボしたWhizzkid含めて6名のハードコアアーティストで「Together We Rise」というレーベルを設立し、UKハードコアをメインストリームへと持っていき一時代を築きました。

「Together We Rise」としての活動を進めつつ、Dougalとコラボした“Shoulder Lock”“Snakebite”, Darren StylesとDougalとコラボした“Stay Young”, Galaxy Foxとコラボした“Burn You Tonight”など現在に至るまで数え切れないほどのヒット曲を飛ばしてきました!

Dougal & Gammer – Snakebite

 

Gammerは過去に6年連続「Best Hardcore DJ」を受賞するという偉業も持っており、現在EDC Las VegasやProject Z, Bassconなどアメリカのビッグフェスに出演するなど、UKハードコアを世界中に広めています!

ちなみに2人のかわいい娘を持つ父親でもあるGammerは、SNSで娘想いな一面を垣間見ることができます。

しかし2人ともハードコアは好きではなく、家でヒップホップやトラップの曲をかけたら喜ぶそうです。笑

Hakkodaの一員として「Together We Rise」を立ち上げ!

Gammerは、あのUKハードコアに特化したレーベル「Together We Rise」の設立者のひとりでもあります。

このレーベルはGammerのほかに、 Dougal, Darren Styles, Re-Con,Breeze, MC Whizzkidが立ち上げメンバーとなっており、Gammer含め彼らはまとめて「Hakkoda」とも呼ばれています。

ちなみにこの「Hakkoda」は青森県にある日本百名山の一つ「八甲田山」からその名前を取ったそうです。

「Hakkoda」と呼ばれているGammerやDarren Styles, Dougal, Breeze, Re-Con, MC Whizzkidは皆で音楽に対する同じビジョンを持ち、同じプロダクションの価値を共有するため頻繁に集まる機会がありました。

もっとアメリカのシーンがやっていることにも目を向けるよう心がけていたとき「みんなで何かブランドを作り上げてみないか?」「俺達のイベントを開催していくのはどうか?」と声が挙がり2014年頃にまずレーベルを立ち上げることにしたのです。

とはいっても他のレーベルのためや何かもっとプロフェッショナルなことをしてみるためではなく、友人同士で同じ志を持ったメンバーそれぞれが楽しみながら音楽を作って発信していくのが1番の目的であり、その確固たる目的があるから素晴らしい音楽を作りだせるのだと語っています。

「Together We Rise」というレーベル名からも皆で一緒に高め合っていくという想いが伝わってきますね!

アメリカはじめ界中にUKハードコアを浸透!

Gammerと上で紹介した「Hakkoda」のメンバーでもあるDarren Stylesとは、音楽の面においてベストパートナーと言え、今まで何度となくコラボやリミックスを制作し、現在もさまざまなフェスやイベントでB2Bで頻繁に出演しています!

Darren Stylesは昔「DJ Force & The Evolution」のメンバーでもあり、その後「Force & Styles」というデュオや「Styles & Breeze」というトランスのユニットも組んでいたことがあり、そういった経歴を経た後にハッピーハードコアというジャンルを押し進めてきた重要人物のひとりで、過去何度もEDC Las Vegasなどのビッグフェスに出演してきました。

2016年にはEDCで共演し、Darren Stylesとともに大規模なアメリカツアーを成功させたりと、アメリカ国内においてもハッピーハードコアが浸透していっているのを感じます。

ハードコアという音楽を作り始めてもう17年近く経つのですが、年々自身のサウンドの領域が広がっていくのを感じているそうで、今までとは違ったサウンドやスタイルを積極的にも取り込んでいます。

というのもアメリカのサウンドが好きだと公言しているGammerは、それらのサウンドを自身のハードコアのスタイルとブレンドさせる試みを行っています。

まずはアメリカのベース系アーティスト、Kayzoともパートナーを組み新たなテリトリーに挑戦!

“Frequency”“Over The Edge”, “Periscope”といったコラボ曲から共同でリミックスまで手掛け、UKとアメリカそれぞれのスタイルを吸収しハードコアをひとつ上の次元へ持っていきました!

Kayzo & Gammer – Periscope

アメリカ出身でハウスからトラップ、ドラムンベースとジャンルレスなサウンドを繰り出すmijaともコラボ曲を制作!

mijaが2017年のelectroxに出演した際にかけてくれましたが、メロディックなハードコアに仕上がったこの曲のリリースも待ち遠しいです!

新たなサウンドやスタイルに挑戦するのは全ては自分のためであって、こうしてジャンルのボーダーを越えたことでAudienやPorter Robinsonといった違ったジャンルのアーティストたちからも気に入って聴いてもらえるようになったのだそうです。

このようにハードコアの市場を増やしていき、全く違ったジャンルのアーティストともコラボすることでハードコアのサウンドが進化していくのも面白いですね!

Gammerの東京・名古屋・大阪の3公演が決定!

2014年に初来日を果たして以来、何度となくフロアをロックしてきたGammerが2016年12月の来日から約10ヶ月ぶりに帰ってきます!

Gammer来日の情報が解禁された8月25日夜、「Gammer」が Twitter のトレンドに入りを果たしたことからも、どれだけ多くのファンが待ち望んでいたかが分かるかと思います!

まず1発目となる東京公演は10月20日(金) WOMBでの開催で、CesqeauxやSnavz, Kayzoといった旬のアーティストが続々出演する今注目のベースパーティー「BLACK OUT」に出演します。

9月15日(金)のKayzo初来日からの10月20日(金)はGammerとどちらも相当盛り上がることが容易に想像できます!

続いて名古屋ですが、東京公演の翌日10月21日(土)X-HALL -ZEN-/THEATER OSUで開催!

名古屋を中心に爆発的な人気を誇るDJ、WATARUさんが毎回海外アーティストを招聘し、最先端ダンスミュージックの発信源となるパーティー「SWAG!」に出演します。

この名古屋公演のみ韓国在住のプロデューサー、Pure100%も出演しますので奇跡のタッグを目撃して下さい!

ジャパンツアーのファイナルとなる10月22日(日)は、心斎橋のクラブ TRIANGLEで開催される大阪発のレーベル「MIXJAM」主催のパーティーに登場するのですが、なんとこちらは今回のツアー唯一のデイイベント!

ということで未成年の方も入場可能となっていますので、この貴重な機会をお見逃しなく!


【10.20 BLACK OUT feat.GAMMER】

SPECIAL GUEST
GAMMER

GUEST DJ
DJ Shimamura

venue : 渋谷WOMB
open : 22:30
genre :TRAP│BASS│UK HARDCORE│EDM
charge : door/3500yen

公式サイト: http://tcpt.net/blackout2

Gammerのオススメ曲

Darren Styles & Gammer – Feel Like This 

Darren Styles & Gammer – Feel Like This [Monstercat Release]

Darren Stylesとのコラボ・ナンバー。

ピアノのメロディと爽やかな男性ヴォ―カルも素敵なハッピーハードコアに仕上がっています!

Darren Stylesとは2014年に出した“HOA”含め、現在もコラボやリミックスで何度も共演している素晴らしいパートナーのひとりです!

Darren Styles & Gammer – HOA (Original Mix) [Futureworld Records]

 

Darren Styles, Dougal & Gammer – Party Don’t Stop

Darren Styles, Dougal & Gammer – Party Don't Stop [Monstercat Release]

こちらもDarren Stylesと、そしてDougalとのコラボ・ナンバー。

出だしや途中途中で挿まれる女性ラップのバースが良いアクセントとなっており、バックグラウンドで鳴っているユニークな音も面白いです!

中盤のメロディアスなパートで休憩してまたハードコアへと戻っていく部分も好きです!

この3組は、2015年に出した“Stay Young”という曲ですでにコラボしています。

Darren Styles, Dougal & Gammer – Stay Young

Gammer – Red Drink Foam Party

GAMMER – RED DRINK FOAM PARTY

この曲もGammerの曲のなかで人気の高い曲のひとつ!

なんといっても2016年のULTRA JAPANでCarnageがこの曲をかけたときに、パリピに「リズムがわかんねぇよ」と言わしめたあの曲ですね!笑

https://twitter.com/0311Kozukue/status/777689292793520129

Kayzo & Gammer – Over The Edge feat. AU8UST

Kayzo & Gammer – Over The Edge (feat. AU8UST) [Monstercat Release]

Kayzoとのコラボで、AU8USTをフィーチャリングしたナンバー。

“Frequency”ぶりに再びタッグを組んだ2人によるこの曲は、意外にもメロディアスでアップビートなハウスナンバーとなっています!

AU8USTによるオートチューンがかかったヴォーカルもサウンドにマッチしていて良いですね!

Kayzo & Gammer – Frequency

Kayzo & Gammer – Frequency

上でお話ししたようにKayzoとのコラボ・ナンバー。

壮大なシンセからスタートしますが、すぐにKayzoらしいアグレッシブなサウンドへとスイッチするとことがたまりません!

基本はメロディアスなコード進行なのですが、激しいドロップとのギャップが魅力です!

Porter Robinson – Sad Machine (Darren Styles & Gammer Remix)

Porter Robinson – Sad Machine (Darren Styles & Gammer Remix)

Porter Robinsonの曲をDarren Stylesと一緒にリミックスしています。

もはやこの組み合わせは間違いないですね!

UKハードコアへとアレンジしていますが、オリジナルは勿論このリミックスバージョンもお気に入りです!

原曲の良さを崩さずしっとり聴かせる部分は聴かせ響かせるところは響かせる、流石分かっています!

Kill The Noise – All In My Head (feat. AWOLNATION) [Darren Styles & Gammer Remix]

Kill The Noise – All In My Head (feat. AWOLNATION) [Darren Styles & Gammer Remix] [Official Audio]

Kill The Noiseの曲をDarren Stylesと一緒にリミックスしています。

原曲はスローテンポでエモさもあるサウンドですが、このリミックスではBPMを上げたハッピーハードコアとなっており聴いていて幸福感が湧いてきます!

Pegboard Nerds X Quiet Disorder – Go Berzerk (Gammer Remix)

 

Pegboard NerdsとQuiet Disorderのコラボ曲をリミックスしています。

2017年のEDC Las Vegasでもプレイしていましたが、攻めまくりの凶悪的なサウンドがカッコイイです!

Marshmello – Alone (Gammer Flip)

Marshmello – Alone (Gammer Flip) [Free Download]

Marshmelloの代表曲“Alone”もリミックスしています。

EDMの曲でよく目にするこの「Flip」と「Remix」などとの違いですが、基本的にリミックスやブートレグと一緒の意味ですが、マイナーチェンジを加える「Edit」と違ってその原曲の持つ雰囲気は全く変えてしまったものに使われることが多いです。

この曲はGammerのSoundCloudページからフリーダウンロードできます!

Jack Ü Ft. Justin Bieber – Where Are Ü Now (Darren Styles & Gammer Remix)

Jack ÜのナンバーもDarren Stylesと一緒にリミックスしています。

聴いていてハッピーな気持ちになるメロディのハードコアがたまりません!

おわりに

いかがでしたか。

Gammer(ガマー)の魅力が少しは伝わったでしょうか。

実は結構謝シャイで社交的な方ではないと公言しており、自分に絶対なる自信を持っていないそうですが、DJをしていて観客の笑顔が見れたり、自分の曲で歌ってくれたり、SNSでポジティブなフィードバックをくれることが1番嬉しく、最も大きなサポートとなるそうです。

そんな素直で実直な彼が作り出すストレートなハードコアサウンドを是非生で体感してみて下さい!

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