前回に引き続き、本日もULTRA JAPAN 2017に出演するアーティストを紹介します。
今回ご紹介するのは、Nick Martin(ニック・マーティン)!
日本での知名度はそこまで高くないと思いますが、The Chainsmokersのヨーロッパツアーに同行するなど、その才能は多くのアーティストたちからも認められています!
それでは早速、Nick Martinの紹介に参りましょう!
目次
Nick Martinとは
Nick Martin(ニック・マーティン)とは、ギリシャ・アテネ出身のDJ/プロデューサーです。
高校のときはAC/DCやU2, Blink 182, Greenday, The Rolling Stonesが好きで、友人たちとロックバンドを結成。
Nick Martinはドラムを担当し、上のアーティストの楽曲をカバーしていました。
なかでもNirvanaの『Nevermind』は初めて聴いたアルバムでもあり、衝撃を受けたそうです。
その後こっそり家を抜け出してにクラブに行き出してから、興味はロックからハウスへと移り、17歳になるとDJをはじめ友人たちを招いてハウスパーティーを行ったり、暇さえあればレコードショップでレコードを探す少年と化します。
彼の場合プロデュースよりまずDJからスタートし、ホームパーティーからクラブへと活躍の場を広め、1996年から2000年代半ばにかけてギリシャで最も盛んだったハウスミュージックを体感し自身も成長させました。
ギリシャで行われたDavid Morales, Bob Sinclar, Tiesto, Armin Van Buuren, Paul Oakenfold, SashaといったビッグDJたちのギグに欠かさず参加し、多くのインスピレーションを受けたと語っています。
高校までずっとギリシャで過ごしていましたが、卒業後ボストン大学に入学した彼はビジネスマネージメントと経済学を専攻。
ボストンでDJをするのは取り巻く環境的に厳しく、夏休みだけでもホームであるギリシャに戻ってDJをしていました。
しかし2004年に完全にDJを辞めてしまいます。
その後7年もの月日が流れ、2011年に再びDJをスタート。
はじめはレコードでのDJにこだわっていましたが、このタイミングでUSBを使ったDJに移行。
DJを辞めてる間ギリシャに戻っていましたが、アメリカを再訪しUltra Music Festivalや XS、Marqueeといった人気フェスやクラブに客として参加し、刺激を受け2013年から自身もプロデュースを始めます。
最も影響を受けたアーティストはDaft PunkとAxwell, Skrillexとのことで、なかでもSwedish House Mafiaはじめスウェーデン出身のDJが創り出すあの独特なプログレッシブハウスが好きで、自身もこのジャンルの曲を作り始めたのです。
そのほかにもMichael JacksonやBruno Mars, Beyonce, Justin Timberlake、ロックシーンからはU2やColdplay、EDMからはDanny Tenaglia, Tiesto, Swedish House Mafia, Major Lazerと色んなジヤンルのアーティストからインスピレーションを受けたとのこと。
ドラム以外は何も楽器を弾いた経験がなかったものの、ピアノやギターを独学で学び自身のプロデュースに活かしました。
新しいことにチャレンジするのが好きだNick Martinにとって、チャレンジの連続である音楽のプロデュース、終わりのない学習である音楽は打って付けだったのです。
またDJとしてのスキルも認められ、2014年にフランス出身のDJ、Cedric Gervaisがオープニングを務めたラスベガスのクラブで自身初の海外ギグをこなし、同年ラスベガスの人気クラブ Marquee Las Vegasでプレイ。
これによってNick MartinはMarquee Las Vegasでプレイした初のインターナショナルDJになります!
実は彼、はじめは「Investo」というステージネームで、アンダーグラウンドなテクノやテックハウスシーンで活躍していました。
Investoの人気曲でTara McDonaldをフィーチャーした“A Place To Go”は今のようなプログレッシブハウスを聴くことができますが、この頃からジャンルの変更を考えており、2015年の7月にジャンルとともにステージネームも今の「Nick Martin」に変えたのです!
そしてこの年、Sander van Doornのレーベル、Doorn RecordsからDeniz Koyuと作り上げた“Red Lion”を出すとこれが大ヒットし、多くのDJたちからもサポートされました!
その後Tigerlilyとコラボした“Skyline”をリリースすると、Dimitri Vegas & Like Mike, Benny Benassi, Galantisらがサポート!
Nick Martinは前々から彼女に注目しており、彼女がリードヴォーカルを務めた曲がないのに気付きヴォーカルを依頼したそうで、この曲はTigerlilyとともにギリシャでPVの撮影もし、ギリシャのショーで一緒にプレイまでしました。
2017年はじめにArmin van Buurenのレーベル、Armada Musicと契約し、レーベルから“Shackles”をリリース。
今までヨーロッパやアメリカのクラブを中心に活動していましたが、今年2017年の9月16・17・18日に解さされるULTRA JAPANへの出演も果たします!
※公演はしていないと思いますが、過去に来日はしていました。
また2017年9月10日に台湾で行われるRoad to Ultra TAIWANにも出演が決まっており、今後アジアでの活躍も増えてくると予想されます!
余談ですが、彼の家族は昔から家族経営で船舶会社を営んでおり、現在その会社のCEOを務めているためDJやプロデュース以外の時間は船の運転をしたりしているそうですよ。
AviciiやThe Chainsmokersなど人気DJらとも共演!
Nick MartinのDJスキルは多くのアーティストから絶賛されており、その証拠にAxwell /\ Ingrossoとともにイビサ島の人気クラブ、Ushuaiaで共演したことがあります。
Axwellはプライベートでも仲の良い友人のひとりで、技術に関することから相談事まで色々とアドバイスしてもらっているそうです。
それだけでなく2016年にはUshuaiaのオープンパーティーでAviciiと同じラインナップで出演し、ギリシャのミコノス島にあるクラブ Cavo ParadisoではDavid Guettaとも共演!
ちなみにこのミコノス島ではKygoと彼のマネージャーであるMyles Shearらと一緒に仲良く食事をしていました。
そのほかHardwellやNervo, Alessoらともツアーで一緒にプレイしています!
さらに2017年にヨーロッパで行われたThe Chainsmokersのツアーではオープニングアクトを務めてサポートしました!
The Chainsmokersの2人とも仲がよく同行したヨーロッパツアーは全てのショーが売り切れるほどの人気で、5000人から8000人の観客の前でNick Martinもプレイしました。
このツアーで10日間プレイしたのですが、そのときの観客の盛り上がりや雰囲気に合わせて全て違うセットにするなど、観客が求めているものを読み取る能力やその柔軟性の高さも評価されました。
彼のFacebookページでツアーの様子をまとめた動画を見ることができます!
このようにUshuaiaはじめLIV Miami, Marquee Las Vegas, Green Valley Brazilといった世界中の名だたるクラブでプレイしするなどその実力はお墨付きです!
ちなみに注目している気鋭のアーティスト3名で、Seeb, Lucas & Steve, Michael Calfanを挙げており、今までになかった新しいサウンドを生み出す能力が長けていると絶賛しています。
スタイルやアイデアの思い付き方が面白い!
Nicky Martinは自身のスタイルのことを「色んなサブジャンルを取り入れたフロア向けのハウス」と呼んでいます。
最近特に自身のセットでアーバンサウンドを盛り込むようにしているものの割合で言ったら、8割がグルーヴィーだメロディックなフロア向けのハウス、残り2割がアーバンなエレクトロポップで構成されています。
彼はMichael Jacksonの大ファンだと公言しており、LAにいるときはMichael Jacksonも使用していたというWestlake Studiosを使うようにしているとのこと。
このスタジオで作業することで、言葉では説明できないクリエイティブなエネルギーが沸き上がってくるそうです。
またギリシャのサントリーニ島のBlack Rock StudiosもMichael Jacksonはじめ多くの大御所が使用するスタジオだそうで、Justin BieberやRyan Tedderらもよく使用しているそうです。
そのほかショーやイベントで各国を回ることが多いのですが、音楽を聴きながら飛行機で移動するときにも色んなアイデアが浮かんでくるとのこと。
飛行機の窓から外の美しい景色を見てるとメロディが沸いてきて突然一人で大声で歌い出すこともあるそうですが、「周りの人からは変人だと思われているだろう(笑)」とも語っています。
ちなみに彼がツアーやスタジオで最も重宝しているシンセサイザーがYamaha Motif XF8で、これとDawソフトのAbletonがあればどこでも音楽が作り出せるとのこと。
短いツアーであれば、USBとヘッドフォン、イヤープラグさえあれば十分だそうで、お気に入りのUSBはCrossairs Survivors、ヘッドフォンはSennheiser HD-25、15dbのイヤープラグを使用しています。
Nick Martinのオススメ曲
Nick Martin – Skyline feat. Tigerlily
オーストラリア出身のフィメールDJ、Tigerlilyをフィーチャリングしたナンバー。
この曲を聴けば、TigerlilyがDJだけでなくシンガーとしての才能もズバ抜けているのが分かりますね!
美しいメロディにTigerlilyのヴォーカルも加わって、エモ―ショナルな1曲に仕上がっています!
Nick Martin feat. Natalola – Shackles
女性シンガーのNatalolaをフィーチャリングしたナンバー。
開放的な気分にさせてくれる夏、恋をしたくなる夏に作った曲で、自分の気分・気持ちを正直に曲に表してできた1曲。
どうりで夏のバイブスを取り入れた軽快なメロディと愛に触れたリリックも素敵です!
2人の男女が別れてしまいますが、「束縛がなくなった!」とポジティブに考える女性の気持ちにたった歌詞にも注目です!
Nick Martin – Red Lion (Deniz Koyu Edit)
ドイツ生まれのトルコ人DJ、Deniz Koyu(現在は「DKO:YU」というステージネームに変更)のエディットが入ったナンバー。
メロディックなトップラインとパワフルなサウンドが交錯したグルーヴィーハウスとなっています!
キャッチーなピアノのメロディが美しいブレイクダウンから再び激しいドロップへと移る部分も最高です!
Nick Martin & Nat Dunn – Looking For Love
女性シンガーのNat Dunnとコラボしたナンバー。
トロピカルっぽい要素も感じるメロディアスなサウンドにうっとりします!
この歌詞はNick Martinが数名の友人と書き上げており、歌ってくれるシンガーを探していたときにNat Dunnの素晴らしいヴォーカルがピッタリだと思い声をかけたそうです。
この曲含め、彼はリリックにもこだわっているのが分かります!
この曲はリミックスもいくつか出ており、なかでもLAを拠点に活動するCulinerによるトラップとドラムンベースを掛け合わせたリミックスや、UKを拠点に活動する Dirty Freqsによるエッジの効いたエレクトロハウスアレンジもオススメです!
Nick Martin – Sigma
Knife Partyもよく自分たちのセットでこの曲をかかえていたので、聴いたことがある方も多いのではないでしょうか!
Swedish House Mafiaの“Greyhound”に少し似たスタイルを感じる力強いビッグルームとなっています!
Nick Martin feat. Lauren Bennett – Reality
イギリス出身の女性シンガー、Lauren Bennettをフィーチャリングしたナンバー。
心地よい弦楽器によるメロディにLauren Bennettの美しいヴォーカルが非常に映えています!
曲の後半はより一層壮大感が増すのもグッドです!
Alesso – Falling (Nick Martin Remix)
スウェーデン出身のDJ、Alessoのナンバーをリミックスしています。
しっとりしたオリジナルバージョンを美しくそして煌びやかなサウンドデザインのリミックスへと変貌させました!
“Falling”のリミックスパックに収録されている3曲のリミックスのなかで個人的に1番お気に入りです!
おわりに
いかがでしたか。
Nick Martin(ニック・マーティン)のことを少しは知ってもらえたでしょうか。
ULTRA JAPAN 2017のラインナップが出たとき、「誰?」と思わずぜひ彼の出演もチェックしておいて下さい!
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