前回のMalaaの紹介記事に引き続き、本日も「ULTRA JAPAN 2018」に出演するアーティストを紹介します。
今回は日本でも何度もギグを行っているロシア出身のNina Kraviz(ニーナ・クラヴィッツ)をピックアップ!
テクノ好きの方ならその名を知らない者はいないかと思いますが、あまりテクノに精通していない方もぜひ知っておいて欲しいアーティストのひとりです!
目次
- 1 Nina Kravizとは
- 2 自身のレーベルを2つ運営!
- 3 「ULTRA JAPAN」に初出演決定!
- 4 Nina Kravizのオススメ曲
- 4.1 Nina Kraviz – IMPRV
- 4.2 Nina Kraviz – Ghetto Kraviz
- 4.3 Nina Kraviz – I’m Gonna Get You
- 4.4 Nina Kraviz – Fire
- 4.5 Nina Kraviz – I’m Week
- 4.6 Nina Kraviz – OPA
- 4.7 Mount Kimbie – Blue Train Lines (Nina Kraviz Main Mix)
- 4.8 Nina Kraviz – Tomorrowland Belgium 2017
- 4.9 Nina Kraviz – Time Warp 2018
- 4.10 Nina Kraviz – Awakenings Festival 2018
- 5 おわりに
Nina Kravizとは
Nina Kraviz(ロシア表記:Нина Кравиц)とは、ロシア出身のDJ/プロデューサー。
ロシアのシベリア地方に位置する都市 イルクーツクで生まれ育ったNina Kravizは、真面目に勉学に励み、見事歯科医学の博士号を取得。
音楽のキャリアをスタートする前は、宇宙飛行士の歯の治療や地元イルクーツクでラジオショーの司会を務めたり、ファン雑誌(SF小説、漫画、音楽などアマチュアが作った冊子)の制作など色んな経歴を持っています。
当時ジャズが主流だったイルクーツクではエレクトロニックミュージックを売っているレコード店はなく、CDを買うために大きな店にわざわざ足を運んでいたのですが、ちょうど同時期に音楽のジャーナリストとしてラジオ局で働きだし、そこで色んな音楽と出会ったそうです。
またロシアの人気ラジオ局「Europa Plus」で流れるエレクトロニックミュージックを聴いてテクノに目覚め、2005年にシアトルにある若きアーティストたちを支援する世界的な音楽学校 Red Bull Music Academyへの入学が決まり、音楽の道に進むことになります。
しかしビザの関係でまさかの入学不可能となり、その翌年2006年、代わりにオーストラリア・メロボルンにある同アカデミーに入学することになります。
このアカデミー在学中にイギリス出身のDJ、Greg Wilsonにデモを渡したことがきっかけで、2007年にMySpaceRocketと彼のレーベル B77から“Amok”をリリース。
その後2008年まで歯科医をしつつ、金曜日の夜はモスクワにあるPropaganda ClubのレギュラーDJを務めるという生活を送り、イギリスのレコードレーベル、Rekidsをはじめ、Underground Quality、Naifといったレーベルからシングルを発表。
2012年にはヒット曲“Ghetto Kraviz”も収録したセルフタイトルのデビューアルバム『Nina Kraviz』をRekidsからリリースし、この年にDJ Mag主催の「Albums of the Year」では2位に、Mixmagが行った「DJs of the Year」では9位にランクインしました!
2013年には「Between The Beats: Nina Kraviz」という動画を公開したのですが、この動画がきっかけでエレクトロニックミュージックシーンにおけるフェミニズムやセクシャリティに関する議論がされるようになったりと大きな注目を集めました。
この年のインタビューで以前、ロシアの映画プロデューサー、Sergei Skripalと結婚していたものの離婚したことも明かしました。
2014年にはCoachellaへの初出演を果たし、同年開催されたBeatpor Awardsでは「Beatport’s DJ of the Year(その年の最優秀DJ)」に選ばれたこともあります!
次の章でもお話しますが、この年自身のレーベル「трип(Trip)」をスタートさせたNina Kravizは、旅のような非日常体験を味わってもらうため色んな都市の洞窟という一風変わった会場でパーティーを行ったりして話題になりました。
Coachella以外にもTomorrowlandやAwakenings Festival, Time Warpといった世界のビッグフェスにも出演し、2012年から毎年複数回来日しており、2018年にはじめて「ULTRA JAPAN」への出演が決まっています!
ちなみにNina Kravizの本名はNina Kravitsとスペルが若干違う程度なのですが、「Nina Kraviz」として活動する前ははじめ「Damela Ayer」というステージネームで活動しており曲も出したことがあるんですよ!
自身のレーベルを2つ運営!
Nina Kravizは「трип」と「Galaxiid」の2つレコードレーベルを運営しています。
2014年に立ち上げたこの「трип」とは英語で「Trip(旅)」を意味する言葉で、2015年には「The Best Record Label of 2015」にも選ばれました!
長い期間、DJとして活動してきた彼女はDJとして確固たるビジョンやサウンドを持っていたものの、当時自身のサウンドに合うレーベルを見つけることができず、それなら自分で作ろう!ということでこの「трип」をスタートさせたのです。
また自分の曲を発信するだけの場でなく、才能ある若きアーティストたちのサポートも積極的に行い、同じ考えやビジョンを持つアーティストたちと家族のような絆を持つことを目標にレーベルの運営を進めました。
また常にビジュアルアートと音楽を繋げたいという想いがあり、「трип」ではジャンルやBPM、流行には拘らないものの、まるで映画のサウンドトラックのようなストーリーも伝えていきたいというアイデアがあったそうです。
ある日、何気なくネットサーフィンをしていたときに自分の顔を描いた独特の画像を見つけ、書いた本人にNina Kravizが直接電話をしたことがあります。
その絵を描いたTomboという人物はNina Kravizが怒って電話をしてきたた思って謝ってきたそうですが、Nina Kravizが自身のレーベルをスタートするにあたって彼のアイデアが気に入ったことを伝え、その数日後に彼が用意した幾つかの絵のひとつを早速12インチのアートワークにしてリリースしたのです。
ちなみにこのTomboという人物は、今も「трип」からリリースする曲のアートワークを手掛けています。
「трип」は海外アーティストだけでなく日本人アーティストであるDJ Sodeyamaとも契約しており、2016年にはレーベルのショーケースツアーとして岡山と大阪、東京の3都市をまわるジャパンツアーまで開催されました。
そして2017年には「трип」のサブレーベルとなるサイケデリックミュージック等に特化した「Galaxiid」を発表し、同年7月に記念すべき1枚目のアルバムとしてロシア出身のデュオ、Species Of Fishesの『Trip Trap』をリリースしたりと更なる展開を見せています!
「ULTRA JAPAN」に初出演決定!
2012年には神奈川で開催された「Hacienda」や幕張メッセで行われたWOMB主宰の「WOMB ADVENTURE」、2013年にはWOMBと大阪で開催された「舞音楽祭”MAI ASIA MUSIC FESTIVAL”」と日本の大型フェスにも度々登場しているNina Kraviz。
2014年5月には大阪、名古屋、東京をまわるジャパンツアーを行った後、10月に静岡・浜松のPLANET CAFEにはじまり、大阪”名村造船所跡地”で開催された「THE STAR FESTIVAL」と東京電機大学旧校舎跡地で開催された「DOMMUNE LIVE PREMIUM “KANDA INDUSTRIAL”」にも出演。
2015年には大阪の「ONE NATION」を筆頭に、名古屋、高知、東京、旭川と全国5都市をまわるツアーを開催し、12月にも代官山AIRに出演。
2016年は上でも話したように自身のレーベル「трип」のイベントで岡山と大阪、東京の3都市をまわるジャパンツアーを敢行した他、新木場ageHaでもショーケースイベントを開催し、日本初の音楽カンファレンス「TOKYO DANCE MUSIC EVENT」でも登壇しました。
2017年には「FUJI ROCK FESTIVAL」に出演したりと、2012年から毎年日本のイベントやフェスに出演しているのですが、このことからも分かるように親日家でもあるのです!
さらに2015年には『琳派400年記念祭 アートアクアリウム城 〜京都・金魚の舞〜』にて、着物姿でDJパフォーマンスを行ったほか、劇団荒城の花形・荒城蘭太郎による「花魁の舞」とのコラボレーションも行ったのです!
世界中のクラブやビッグフェスからのオファーも殺到しており、“最もブッキングが難しいDJのひとりと”も言われているNina Kravizがこんなに日本に来てくれるのは自身も日本が大好きだから、だと語っています。
そんなNina Kravizが2018年はじめて「ULTRA JAPAN」に出演ということで、今までとは一味違った一面を見れるかもしれません!
Nina Kravizのオススメ曲
“オススメ曲”としていますがNina Kravizの有名曲と最新曲だけでなく、最近のセット動画を載せているので、ぜひ「ULTRA JAPAN 2018」の予習がてら見てみて下さい!
Nina Kraviz – IMPRV
https://www.youtube.com/watch?v=9HmkFv95scE
Nina Kraviz – Ghetto Kraviz
Nina Kraviz – I’m Gonna Get You
Nina Kraviz – Fire
Nina Kraviz – I’m Week
Nina Kraviz – OPA
Mount Kimbie – Blue Train Lines (Nina Kraviz Main Mix)
Nina Kraviz – Tomorrowland Belgium 2017
Nina Kraviz – Time Warp 2018
Nina Kraviz – Awakenings Festival 2018
おわりに
いかがでしたか。
Nina Kraviz(ニーナ・クラヴィッツ)がどんなアーティストか少しでも分かっていただけたでしょうか。
彼女のセットはテクノとハウスをバランスよく混ぜたセットとなており、今までテクノをあまり聴いたことがない人もこの機会に虜になること間違いなしなので、新たな音楽と出会う意味でも「ULTRA JAPAN 2018」では彼女のプレイを体感してみて下さい!
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