MNNでは毎週、その週にリリースされる新曲を『新譜紹介記事』として、リリース前に50曲前後一気にピックアップしてきました。
しかし、リリース前の執筆ということもあり、音源そのものを聴けていない状態でピックアップしたり、曲に関する情報が少なく細かい説明を提供できていなかったため、先週より2記事/週くらいのペースで、十数曲に厳選した楽曲をもうちょっとだけ詳しく紹介した『新作深堀りコーナー』をスタートしました!
本日は第2回目となりますが、2022年3月後半から4月上旬にかけてリリースされた厳選の14曲をご紹介します。
目次
- 1 A-Trak – Sling Shot
- 2 CID – Carnaval de Paris
- 3 Diplo & Miguel – Don’t Forget My Love (John Summit Remix)
- 4 Lister – System Failure
- 5 Will Sparks – Say It Again
- 6 Tatsunoshin – Music Is Moving
- 7 Spor – Let Me Be
- 8 Mike Cervello, Curbi – Deja Vu
- 9 Armin van Buuren, R3HAB – Love We Lost (VIP Mix)
- 10 NWYR – Zero Gravity
- 11 MaRLo, Achilles – Nothing Is Left
- 12 Hardwell – Broken Mirror / Into The Unknown
- 13 Alok, Bastille – Run Into Trouble
- 14 Gryffin, OneRepublic – You Were Loved
A-Trak – Sling Shot
カナダ出身のプロデューサー、A-Trakが3月30日にリリースした最新EP『10 Seconds Vol. 1』収録曲のひとつ。
A-Trakがロックダウン中に、1987年に発売されたドラム・サンプラーの名機「SP-1200」を修理して楽曲制作に使用したとのことで、ヴィンテージで暖かみのある12ビットサウンドから1980年代のシカゴ・ハウスを味わうことができます!
この曲が収録されているEPと同じコンセプトで続編となる『10 Seconds Vol. 2』も近日リリース予定とのことです。
アメリカの人気ハウス・プロデューサー、CIDの最新シングル。
イギリスのエレクトロニック・ミュージック・トリオ、Dario Gが1998年にフランスで開催された「FIFAワールドカップ」向けに発表した同名タイトルのクラシックを大胆リメイクしています!
CIDがFISHER主宰のレーベル「Catch & Release」から曲をリリースするのは今回が初めてで、ラテン感のあるトランペットの音色が際立つ妖艶かつ異国情緒溢れるテック・ハウスへと姿を変えています。
Diplo & Miguel – Don’t Forget My Love (John Summit Remix)
Diploのセルフタイトル・アルバムにも収録された人気曲を、BURNSに続き、シカゴの人気プロデューサー、John Summitもオフィシャルリミックスしました。
John SummitはBeatportの「2021年最も売れたアーティスト」にも選ばれたほか、去年11月にリリースした”Human”では、USダンス・チャートで4ヶ月連続1位という偉業まで成し遂げました!
そんなJohn Summitによるリミックスは、美しくもアンダーグラウンドな雰囲気漂うメロディック・ハウスとなっていて、リスナーを独特の世界へと引き込みます。
Lister – System Failure
メルボルン出身のプロデューサー、Listerによる最新シングル。
同郷オーストラリア出身のプロデューサーで、ラジオ番組「CLUBWRK Radio」でも共演したことのあるWill Sparksの音楽が好きな人にもオススメの1曲です!
タイトルにもなっているように、コンピュータがシステムダウンしたときのロボット風のアナウンスや重く響くベース、そしてドスの効いたキック音がアクセントとなったメカニックで硬質なテクノサウンドを披露しています。
Will Sparks – Say It Again
オーストラリア出身のプロデューサー、Will Sparksの最新シングル。
かつてはメルボルン・バウンスシーンで大活躍していたWill Sparksですが、今やテクノを中心にサイケデリック・トランスやハードスタイル路線を突き進んでおり、今作でも非日常なダンス空間の演出に一役買うようなサイケデリックなテクノを展開しています!
不気味なベースラインや反響する重低音、強烈なキックが特徴的で、陶酔感を誘うメカニカルなサウンドとトランス風のメロディがリスナーをトリップ状態へと導きます。
Tatsunoshin – Music Is Moving
日本人プロデューサーのTatsunoshinが3月末にUKハードコアの名門レーベル「OneSeventy」からリリースしたシングル。
Cortinaが1999年にリリースした同名タイトルの有名曲をハッピー・ハードコアに大胆アレンジしています!
レイヴで永遠に踊っていたくなるような展開を目指したそうで、ダンスフロア向けの疾走感のある1曲に仕上がっています。
Spor – Let Me Be
イギリス出身のプロデューサー、Jon Goochこと「Feed Me」が変名プロジェクトの「Spor」名義で、deadmau5のレーベル「mau5trap」からリリースした新曲。
普段、「Feed Me」名義では鋭いエレクトロ・ハウスやダブステップを展開していますが、この別名義はドラムンベースに完全特化したプロジェクトとなります!
この「Spor」名義でオリジナル楽曲を出すのは、2020年に自身のレーベル「sotto voce」からリリースした6トラックEP『Anachronic』以来、約2年ぶりとなります。
Mike Cervello, Curbi – Deja Vu
去年6月にOlibver Heldens主宰のレーベル「Heldeep Records」からリリースした“The Drum”で共演したMike CervelloとCurbiの2人が再びタッグを組んだシングル。
今回の新曲はTchami主宰のレーベル「Conession」からのリリースで、2人の持ち味がバランス良く現れた重厚感半端ないダークなベース・ハウスを披露しており、地鳴りのようにうねるベースラインと不気味なボーカルサンプルが味わい深い1曲です!
Armin van Buuren, R3HAB – Love We Lost (VIP Mix)
Armin van BuurenとR3HABの豪華コラボで話題となったシングルを本人たちが、ダンスフロアを意識したビッグルームに刷新したVIPバージョンになります。
広がりのあるゴージャスなサウンドにアップグレードした踊れる壮大なラブソングと言えます!
本人たちによるリミックスのほかに、R3HABと親交の深いコラボレーターでもあるポーランド出身のプロデューサー、Skytechが手を加えたフューチャー・レイヴ・リミックスも聴き応えがあります。
NWYR – Zero Gravity
W&Wがサイドプロジェクトの「NWYR」名義で先月リリースしたシングル。
タイトルの通り、リスナーにメロディックな宇宙旅行を体験させるような無重力感広がるトランスを披露しています!
W&Wは今月、オランダ出身のプロデューサー・デュオ、The Lost Sheperdsと、Showtekの大ヒット曲“Booyah”のボーカリストとしても知れらるSonny Wilsonとコラボしたラテン色を前面に押し出した新曲“Sao Paulo”もリリースしています。
MaRLo, Achilles – Nothing Is Left
オランダ出身のプロデューサー、MaRLoがオーストラリア出身のプロデューサー、Achillesと初めてタッグを組んだ新曲。
Armin van Buurenがホストを務めるラジオショー「A State Of Trance」でプレイされたときから一際異彩を放っていた楽曲で、トランスとテクノを融合させ、ドラマティックで映画のような展開を持ったサウンドが魅力で、活気に満ちたメロディとパワフルなドロップは圧巻です!
Hardwell – Broken Mirror / Into The Unknown
2018年からDJ活動を休止していたHardwellが、先月マイアミで開催されたフェス「Ultra Music Festival」で完全復活を遂げました。
さらに5月から「Rebels Never Die」と題した、アメリカ、ヨーロッパ、アジア各国24ヶ所を周るワールドツアーを開催すること、そして、ツアー名と同じタイトルの14曲入りのニュー・アルバムのリリースを控えていることもアナウンスして世界中のファンを歓喜させました!
“Broken Mirror”と“Into The Unknown”は、それぞれアルバムからのファースト/セカンド・シングルで、Ultraのセットの1曲目/2曲目に披露した楽曲でもあり、後者のジャンルはフューチャー・テクノと名付けられています。
Alok, Bastille – Run Into Trouble
ブラジル出身の人気プロデューサー、Alokとイギリスのロックバンド、Bastilleがコラボしたシングル。
Bastilleと言えば、Marshmelloの大ヒット曲“Happier”でコラボしたり、Don DiabloやAudienとはオフィシャルリミックスで共演したりとダンスシーンでも馴染み深いかと思いますが、今作では前の恋人のことを忘れることができず苦しむ様子を描いた切ないダンス・バラードを披露しています!
Gryffin, OneRepublic – You Were Loved
Gryffinが先月、ラスベガスの人気クラブ「XS Nightclub」に出演した際に初披露した話題の最新シングルで、アメリカの人気5人組ロックバンド、OneRepublicと初のコラボを果たしました。
過去の恋愛を振り返った切なくも美しいバラードなのですが、OneRepublicのフロントマンであるRyan Tedderの甘い歌声が魅力的で、気分を高揚させてくれるアップビートなダンス・ポップとなっています!
Gryffinは2019年に出したデビュー・アルバム『Gravity』に続くセカンド・アルバムを年内にリリース予定で、こちらの新曲も収録されます。
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