MNNを読んで下さっている読者の方は、EDMフェスやイベントが好きな人が多いと思います。
そんなイベントに参加してみて一度は「どういう人達がイベントを主催しているんだろう。」「どんな風に日本にビッグDJを呼んでいるんだろう。」「自分もそういったオーガナイザーの仕事をしてみたい。」などなど考えたことがあるのではないでしょうか。
MNN自身もすごくそういった大きなイベントを裏で動かしているオーガナイザーの方たちに非常に興味がありました。
そこで今回は様々なビックアクトを招聘し常にシーンをリードしてきた『Revamp』を運営する徳永将彦さんの協力のもとインタビューをさせてもらいましたので、MNN初のインタビュー記事を書きたいと思います!
目次
『Revamp』とは?
まず「Revamp」についての簡単な紹介と、どうしてインタビューしようと思ったのかについて語ります。
イベント・パーティーの総合プランニング会社である株式会社AI AGENT(エーアイ・エージェント)が行うブッキング事業のひとつで、主に渋谷のクラブWOMBで開催している人気EDMイベ
テクノやハウス、トランス系海外DJのブッキング業務をメインに行っており、20年近くに渡ってクラブ、DJシーンに携わってきたスタッフ陣ならではのセレクトと、パートナーシップを組む英国エージェンシーとの連携により、小規模のアンダーグラウンド系パーティーから1,000人超のビックイベントまでを成功に導いてきました!
現在はWOMBだけでなく、ageHaなどでもメインイベントを多数行っており、前回9月に行われ大盛況だったDyro @ ageHaは皆さんの記憶にも新しいかと思います!
それだけではありません。ここ3年間の実績を見てみて下さい。
- 2014年:8月にDash Berlin(ダッシュ・ベルリン)、10月にBingo Players(ビンゴ・プレイヤーズ)、12月にDubVision(ダブビジョン)。
- 2015年:4月にThomas Newson(トーマス・ニューソン)、6月にNEW ID(ニュー・アイディー)、8月にHard Rock Sofa(ハード・ロック・ソファ)、10月にInfected Mushroom(インフェクテッド・マッシュルーム)、12月にAly & Fila(アリー&フィラ)。
- 2016年:3月にFerry Corsten(フェリー・コーステン)、6月にTJR(ティー・ジェイ・アール)、9月にDyro(ダイロ)を招聘してきました。
毎回これだけ豪華なゲストを呼んでるイベントって、なかなかないんじゃないでしょうか?
MNNも東京ひいては日本を代表するイベント「Revamp」が毎回どんなゲストを呼んでくれるのか楽しみにしてますし、今後どんなイベントで私たちを楽しませてくれるのか期待を寄せています。
「そんな日本のEDMシーンを牽引するイベントを主催するオーガナイザーの方のお話を聞きたい!」と思いお願いしたところ、快くインタビューさせてもらえることになりました!
興味のあることをたくさん質問してきましたので、その模様をお伝えしたいと思います!
きっかけや駆け出しの頃のエピソード
オーガナイザーになったきっかけは何ですか?
まず2000年代ヨーロッパ放浪中に出会ったフェスの魅力にとりつかれ、ダンスシーンの世界へと足を踏み入れました。初めてイベントを主催したのは、当時、新宿で10席も満たない小さなBarをやっていて、そこで小さな音楽パーティーを開いたのがきっかです。お客さんは15人くらいでしたね。
その後留学先(駅前留学ですが。笑)で当時、レーコード屋で働くTOSHIO UEKIと出会い意気投合し本格的にスタートしました。
影響を受けた音楽やジャンルはありますか?
中学時代は兄の影響でNew Jack Swingを聞いてました。 Bobby Brown, Guy, Father Mc, SNAPなどを聞き、でも一番好きなのはMichael FortunatiとDead or Aliveでしたね。笑 あとは深夜番組の「DADA LMD」に「トゥナイト」は中学時代の思春期には最高のバイブルで東京に上京するきっかけでもありました。19歳で東京に来てからは、当時付き合っていたロンドン留学経験のある彼女の影響でUKエレクトロにドップリとインスパイアされました。
特に大好きだったのはUK Hard HouseとProgressive House。DJで言うとLisa LashesやAndy Farley, Paul Glazby, Steave Thomas, あとはYOJIさん。プログレッシブハウスだとDave Seaman, Paul Oken Fordです。
今のULTRAやEDCも世界規模で異常ですが当時のDance Valley, SENSATION, Trance Energyの勢いが凄くて、2005年オランダのユトレヒトでやった「Trance Energy」に行ったのですが、盛り上がり度が異常でしたね。メインがJudge Jules & Eddie Halliwell, Armin van Buuren, Ferry Corsten, Johan Gielenという豪華ラインナップで、そんな最前線のオオトリでYOJIさんという。この先、海外でYOJIさん以上のパフォーマンスとキャリアを越す日本人が出ないだろうと思います。あんな会場で外国人に歓迎されてる日本人DJは見たことないですね、誇りに思い本当に感動しました。
最初に呼んだDJは誰ですか?
DJ Magの投票で1995年に1位に選ばれたイギリス出身のDJ、Judge Jules(ジャッジ・ジュールス)です。BBC Radio1で人気番組を持ち、イビサ島で持つ彼主催のイベント「Judgement Sundays」も大人気で、ホットな時の来日でしたね。ホテルに向かう車の中での彼の声を聞いたときは本当に感動したのを覚えています。
EDMにハマったきっかけ、およびEDMイベントを始めたきっかけは何ですか?
元々トランスが大好きだったので、通じる物がありすんなりとイベントをやろうと思いました。僕は基本ノンポリシーで音楽にも絶対的なこだわりがないんですよ。よくDJやお客さんと音楽について聞かれる事があり、「DJ○○○はBeat port○位で誰々と○○○ってミックスして○○○。」とか詳しい事を話してこられますが、自分があまり詳しくないのでいつも困ってしまって。笑
変にとらえて欲しくなんですが、音楽が好きだから人の何倍も勉強するし356日音楽の事を考えていますが、音楽以前に人を楽しませることができるエンターテイメントが好きなのでジャンルは二の次でEDMに関してはシーンの流れにそのまま乗っかったって感じです。
過去のエピソードを振り返ってもらいました!
今まで思い出に残ったDJやイベントは?
DJで一番強烈だったのは、Dsah Berlin。なにせ2011年、2012年、2013年の『DJ Mag Top 100DJs』でトップ10にも入ってましたし、フェスでもヘッドライナーを張っていて、バリバリのメジャーリーガーが来た!といった感じオーラが半端なかったです!
イベントは、2008年12月にWOMBで開催したDarren Emerson × Tmdeluxeをゲストに迎えた「Rhythmholic」ですね。ずっと2人の共演を熱望していてやっと実現したイベントで、年末の平日にも関わらず1500名近い動員があり、あの熱狂は本当に凄かったです!
初めてDash Berlinが来日した時なんですけど、正直僕らもEDMに対しての世界基準のホスピタリティーを知りませんでした。そのせいでDash Berlinの機嫌も本当に良くなく、プレイするギリギリまで「プレイしないんじゃないか」って思うくらい険悪の中プレイが始まったんです。でも始まったら本人ものすごいテンション上がっちゃって、あの切り替えは流石トップDJだなってのとスイッチを切り替えてくれたお客様のパワーに感謝の瞬間でしたね!
お陰で30分以上もセットを延長し大満足で終え、本当に気分を良くしたのか、同じDJ仲間に「Revamp」のことを広めてくれたおかげで業界内で話題になり、次のBingo Playersも事前にDash Berlinから聞いていたみたいです。次のDubVisonに関しては「Dash Berlin, Bingo Playersの次に自分達がやるなんて本当に恐れ多くて申し訳ない。」と低姿勢でした。今振り返るとDash Berlinのお陰で今があるなと思いますね。でもあのときは本当に怖かったです!笑
はじめはどういったことから取り組まれたのですか。
クラブ人脈ゼロ、音楽知識素人からのスタートでしたが、変な勘違いと高い目標だけはありました。
素人の分、非常識?的事をよくやってましたね。収支を考えずにでメインの外タレ2組呼んだり、当時は1つのイベントに同一ジャンルで固めるのが主流なのにテクノのイベントにエレクトロの派手なライブを入れたり、エレクトロのDJにエクスクルーシブでテクノやらせたり、素人要素満載な事をやってましたね。1000人しか入らない箱にどうやったら1500人入るのかという無茶な設定しか考えてませんでした。でも相当努力はしましたね。フライヤー巻き、街配、当時のSNSと言えばmixiでしたが、相当駆使して集客していました。素人なんで玄人に勝つには泥臭い努力しかないって。
でも今となれば、来ているお客さんって半分以上は普通の方ですので、お客さん目線でやってたのかなって思います。
Revampの代名詞といえばオランダ大使館
「Revamp」といえばオランダ大使館ですが、どうやってオランダ大使館と出会ったのですか?
今や“「Revamp」といえばオランダ大使館”って言ってもらえるのが嬉しいですね。オランダ大使館との出会いは、自分がアポ無しで大使館に行っただけですね。勿論、大使館という敷居の高い場所なんで、インディーズのイベントなんかに協力なんかしてくれるわけないよなぁなんて思いながら。
入り口で門前払いを3回喰らい、4回目は日本人職員がいるので、その方が終わる時間まで出待ちして出て来たところを土下座してお願いして何とか翌日、中に入れてもらえました。笑
聞いてみたら意外に、音楽産業が盛んなオランダ本国から日本のオランダ大使館側に、「そっちでも気合い入れてシーンを盛り上げてよ。」ってガンガン言われていたらしく、大使館職員もどうやって盛り上げていいのか困っていたみたいで。話したらすぐに協力を頂け、そこからオランダ政府観光局、オランダの企業などとも繋げて頂き、今も大変良好な関係でやらせてもらってます。
オランダ大使館側から、「DJ来日時に時間があるなら大使館内でDJパーティーをやろう!」って言われたのは、さすがEDM大国オランダだなと思いましたね。笑
オランダ大使館関連ですが、先日行われた世界最大のダンス・カンファレンス「Amsterdam Dance Event(ADE)」の体験レポートがオランダ政府観光局よりアップされました!
ADEそのものやイベントが開催されている期間中のオランダの様子について非常に分かりやすくまとめられているので、詳しく知りたい方は読んでみて下さい!
>>>世界最大のダンス・カンファレンス”Amsterdam Dance event”を体験
こうやってDJをブッキングする!
どのようにアーティストをセレクトされているのですか?
僕は音楽知識があるわけではないので、自分の長所部分を活かしたセレクトをしています。まずは興味のあるDJを何人かリストアップしてそこから動画を軸に徹底的にチェックします。
そこでは、①パフォーマンス、②ビジュアル、③ブース周りでの気配りを特に気にしますね。③は特に気にします。自分のイベントに当て込みイメージして、どんな人物なのか、またイベントに来るお客さんとどんな雰囲気で混じり合うのかなと時間を掛けてイメージします。
更にインスタなどをチェックし、④DJ周りとの交遊関係、⑤プライベート模様、⑥どんな笑顔かを見ます。1-6番を総合にしポイントが高い方を最終的にオファーするようにしています。
パフォーマンスがよくてリップサービスがよくて、イベントをすぐSNSでアップして自分も楽しんでる方が最高じゃないですか。でも世界中飛び回ってるDJばかりなので、そうはいかず空港到着してプレイ時間ギリギリまでホテルに静養しプレイ終了後、即ホテルに戻るDJが殆どだと思います。そりゃアジアに何十時間もかけて来る訳ですから時差ボケなど仕方がない部分はあります。でも、そうならない為にアテンドチームもモチベーション下げないようにケアをしっかりとし楽しませるように常に気を付けています。
そのせいなのかどうかはわかりませんがRevampに今まで来たアーティストの殆どは、プレイが終わっても残って楽しんでくれるんですよ。しかも営業終了後までいて最後、出演者全員と記念撮影までしてくれます。これって僕が今まで他のイベントを見て来ても、絶対に無い事ですし有名になればなるほど、まずありえないんです。
ゲストDJって専用の控え室があって、オーガナイザーと関係者のみその部屋に入れて、プレイが終わってもその部屋で数人だけしか触れ合う事ができないのが殆どです。契約書も確かに「専用ルームでしっかりプライバシーを守るように」と書かれています。そのため世界中のクラブやプロモーター達はガチガチにしているのは確かだと思います。でもそれって正直息苦しんじゃいのかなと思って、自由にさせてあげたら意外と誰にでもフレンドリーに接して遊んでくれるんですよ。
勿論、一般の方の所に放り込ませるのは危険ですが、サブフロアに出演してるDJ達にもできるだけ接してあげられるように配慮をしています。フロアは違えどサブフロアのDJ達も共演してるわけですし、一番頑張ってるのってサブフロアに出てるDJだと思います。だから、僕は彼らに対して敬意と感謝の気持ちも込めて、できるだけ一緒に撮影をさせたり交流できる環境を作ります。ちょっとしたRevampに出演する特典ですね。お陰で、その雰囲気が合致しゲストDJもラストまで楽しんでくれてると思います。
あの大御所Ferry Corstenなんか周りの泥酔ぶりにも喜んで対応し一緒に楽しんでくれたり、Aly & FilaのFadiもサブフロアの共演者と一緒に日本のクラブシーンに対して親身に耳を傾けて聞いたり、Thomas Newsonは翌日朝8時のフライトなのにギリギリまで出演者と杯を交わしたり、RevampではないですがTom Staarは札幌ツアーでTai Ikezawaの泥酔の介護をしたり、Mark Knightも最後迄帰りたくないと言ってくれたりと、この1年で僕らがやるイベントのブランドを確立できたんじゃないかと思います。
「Revamp」のここがスゴイ!ってとこはありますか?
過去10組近いゲスト招聘してきましたが、そのほとんどのDJがDJセット時間を延長しています。ほかのイベントではあまり見ない光景です。基本90分セットなんですが、90分激しいパフォーマンスを行うのも大変なのに、まだやらせてくれと言ってくれるDJがほとんどなんです。フェスは決められたセットと短い時間、オーディエンスとの離れた距離というのが殆どかと思いますが、クラブでのプレイはゲストDJ達にとって本来のDJとして楽しくやれてるんじゃないですかね。
上記にも言わせてもえらいましたが、自由にさせると出演者達とすごく楽しんでくれるのと一緒で、彼らもEDMという大きなマーケットの最前線にいながらエージェント、マネジメントによって商品としてガチガチに決められたレールでしかできない葛藤の中、たまにレールを外した時の彼らの素顔が本当に印象的で生き生きとしてるような気がしました。会場をはじめ、来場しているお客さん、出演者がその素晴らしい雰囲気を作りゲストDJを飲み込み解放へと解き放ってる。「Revamp」ってそんなイベントなんですよね。これって敢えて仕掛けてるわけでなく毎回自然とそうなる本当に素晴らしいイベントだと思います。
出演するDJもお客さんも喜ぶイベントを用意!
イベントで気を付けている事はありますか?
雰囲気と組織ですね。あと、どれだけFor the teamに徹するか。Revampのレジデントについて言えば彼らは、その意識が非常に高く素晴らしいですね。
毎回タイムテーブルも悩む所です。彼らだって良い時間にやりたいでしょう。でも毎回変動のあるタイムテーブルに誰一人文句は言いません。何故その時間でやるのかという意味を感じてくれるからです。なので1年でスケジュールを組む時、あえて固定せずできるだけそのDJの誕生日だったり、記念日の近くなどに置くようにしています。誕生日の近くであれば、そのDJをしっかりフックアップしてあげ周りもバックアップします。こいつの為に今回は頑張ろうって全体の統一感が出ます。
あと永遠のテーマかとは思いますがイベント集客。DJは「イベント集客して!お客呼んで!」って上からガンガン言われると思います。クラブでDJをやった事がある方なら絶対に通らなければ行けない道ですね。DJからしてみれば「俺たちアーティストだからそれって…」って思う方も多いと思います。僕としては、やってくれる事に越したことはないですし、当日までベストを尽くして頑張って欲しいです。当日スカスカのフロアでDJはさせたくないから皆で頑張ろうって意味で。
でも集客集客って言われれば言われる程モチベーションって上がらないじゃないですか。業務的にやるSNSも毎回同じようなテキストをリツイートばかりしてフォローしてる友達もちょっとうんざりする。そんなループが本当に多いですよね。極力そんなループにならないように裏方の僕らは気を付けていますね。心の底から「皆この日は絶対にいいパーティーだから遊びに来てね!」って言える雰囲気、環境を用意してあげるんです。イベント当日までに出演者全員がテンション100%にどうやって持って行くのかってのを気を付けています。
他にゲストDJさんと記念撮影(Meet&Great)が出来る事、ゲストDJのサイン入りグッツをプレゼント、6月のTJRの時はDeNAさんからホテルペアチケットプレゼント、アパレルブランドさんからプレゼントなどを行いました。イベント来てばかりじゃなくて、「こんなプレゼント企画もやってるよ!」とか、「一緒に記念撮影できるから遊びに来なよ!」とか呼びやすいネタを1つでも多く提供できるように心がけています。
DJも来てくれるお客さんにも喜んでもらう、呼びやすいイベント告知になるようイベント発表から開催まで約1ヶ月半、見ている人も送る人もマンネリ化せず常にフレッシュな情報を送り、どうやってモチベーションを上げてやるのかを考えています。
今後のEDMシーンについて聞いてみました!
日本と世界の温度差は感じますか?
ここ数年、アジアを中心に海外に行く事が多いですが、正直、日本はアジアの中でも遅れてるなぁっていう印象です。風営法の理由だけでなく、日本はとにかく娯楽施設が沢山有り過ぎなんで確かに難しい部分はありますね。海外ほど「夜=クラブ」だけじゃないので。
東京のEDMシーンについてはどうでしょう?
今は良い時代でもあり、世界のトップDJをどこのクラブでも見れちゃう凄い時代になったなと思います。札幌Rivielaに去年、VINAIやMark Knightが来ましたが凄い事ですよ。東京だけでなく札幌から九州まで地方のクラブにもトップDJを呼ぶのは本当に凄い事ですし、地方のクラブの盛り上がり度は東京よりもあるような気がします。
これからの日本でのEDMと日本のクラブの現状
我こそEDM評論家みたいな方が「もうEDMは○○○」「世界は今○○○だ。これからの音楽は○○○」なんて言っているのをよく聞きます。でも、まだまだこれから日本のEDMは盛り上がりますし、日本全国熱狂すると思います。クラブに関しては、全国本当にどこも盛り上がってる印象しかないですね。年齢でクラブ行くのを止めるとかでなく、是非1人でも多くの方にクラブ足を運んで頂きEDMからテクノやハウスなど幅広い音楽やアンダーグランドなクラブにも触れ合って楽しんでもらいたいですね。
あと海外に是非足を運んでもらいたい!同じDJでも日本でプレイする内容とヨーロッパでプレイする内容も違うし、雰囲気や遊んでる人達の踊り、楽しみ方を触れて体感して日本に持ち帰ってお客さんも一緒に勉強し経験して、みんなで成長していってほしいです。海外のフェスに行った事ある人なら感じた事あるかもしれませんが韓国人の方、多くないですか?それって国のシーンの盛り上がり度と比例してるなって思います。日本も90年代から2000年代、先輩達はNY,LA, LONDON、留学ブームで、そこでシーンにガッチリ影響を受けて、それを日本に持ち込みシーンを築き日本のクラブシーンはアジアでも世界の中でも勢いのあるトンガった存在だった。なんか今の韓国はそのときの日本と凄く似てる気がします。今でも先輩達の留学話を聞くのは大好きです。僕は駅前留学でしたので。笑
これはあくまでも僕の意見に過ぎませんが、今の若い子達は海外に対してあまり興味がないので、日本のクラブシーンの停滞にも少なくとも関係してると思うし、それはお客さんだけでなくオーガナイザー、DJにもそれは言えます。だから今、オランダ大使館、観光局、旅行会社などにも声を掛けて1人でも多くの若者達に海外に行くきっかけと経験を作れるように頑張っています。
あと企業、飲料、タバコメーカーさん、クラブというスタジアムに資金を投下するだけでなく、有能なオーガナイザーやDJにも育成費として資金を使ってもらいたいです。この職業に対して夢を与える道筋を作ってくれたらなと願ってます。これが一番の願いです。
「Revamp」がこれから目指す方向とオーガナイザーを目指す人達へ!
今後の目標と現在はどういったことに力を入れていますか?
「Revamp」に関して言えば、レジデントのDantz, Yoshimasa, Tai Ikezawa, Ken-Geeがシーンの先頭に立っていくことを本当に願ってます。若い世代ときから努力を重ねてきて情熱もあって、キャリアも20年位と長く、もうそろそろ世代交代して彼らが立たなければいけません。勿論キャリアが長いからってわけではなく、彼らは人間的にも本当に素晴らしく日本のシーンの事をいつも考えてるからこそ、これからの若い世代のお手本になって欲しいです。
そしてRevampでも出演してくれたYuki Yoshiyamaが来年、EDC JAPAN開催にともない、彼が舵取りの先頭に立ちます。本当に楽しみです!僕らが出来る事は小さいかもしれませんが全力で彼を応援したいと思います。
そしてRevampを日本一のイベントにし彼らと一緒にシーンのトップに立ちたいですね!
これからオーガナイザーを目指す人たちに一言お願いします!
気がつけば10年以上やってますが、周りの方々のサポートとシーンに対する熱い想いでここまでやってきました。駆け出しの時に掲げた、①50人入れるイベント目指す、②WOMB, ageHaのサブフロアのオーガナイズをする、③WOMBでメインイベントをして1000人入れる、④ageHaのメインイベントをする、⑤EDMでTop100のDJを呼ぶ、⑥好きな外タレを呼びまくる。
そんな目標を作り、一応ですが達成はしました。毎週WOMBのメンバー割引とクラベリアの当選プレゼントを毎週応募していた一般人が今ではWOMBで主催してるなんて思ってもみませんでした。音楽知識ゼロ、人脈無しでも熱意と高い志ざし、目標を持って頑張って欲しいです。自分でよければ知識は全部お話します。
僕も40歳になりクラブイベントプロデューサーとしては世代交代かと思ってます。自分がメジャーに向かう為にも次の世代にバトンを繋ぎステージを明け渡すのがこれからのシーンの活性化と潤滑にもなるのではないのかなと思います。情熱を持った若手にチャンスを与え早い段階から結果を作ってあげ自信も持たせられる事をしていければなと思っております。
株式会社AI AGENT
代表取締役 Masa Tokunaga-
1976年愛知県生まれ。ヨーロッパ放浪中に出会ったフェスティバルの魅力にとりつかれ、ダンスシーンの世界へと足を踏み入れた、気鋭のイベントプロデューサー。当時はまだ稀であったクルーズベースの東京湾船上パーティーを成功(2005年)に導いた後、2006年以降都内を中心に大型のイベントを次々と立ち上げる。収容1000名超の大型クラブ「ageHa」「WOMB」をベースに、テックハウス(Rhythmholic at WOMB)、EDM/トランス(Revamp at WOMB)といった、時代に呼応する音楽スタイルを自在に操り、これまでに100組以上のインターナショナルDJ陣を日本へと招聘。夜を彩ってきた。意外性を持たせたDJラインナップと実力派VJ陣のセレクト、更に+αのプロデューススキルは、遊びに飢えたナイトクラヴァーズから高い評価を得ている。
・イベント事業部:http://ai-agent.net/
・音楽事業部:http://ai-agent-booking-agency.com/
今後のイベント予定
お客さんを楽しませることは勿論、出演するDJたちのことも考えスタッフ全員がひとつになって作り上げている「Revamp」。
上で話していただいたことを踏まえた上でイベントに参加すると、また違った視点で楽しめるかと思います!
2016年も残すとこあとわずかとなりましたが、12月もまだまだビッグなイベントが控えています!
TEARS OF TRANCE feat. BEN GOLD
今回で3回目の開催となる大人気トランスパーティーの「TEARS OF TRANCE」が12月23日(金)、渋谷WOMBにて行われます!
Ben Gold(ベン・ゴールド)とはイギリス出身のDJで、Armin van Buurenのレーベル「Armada Music」にも所属する今のトランスシーンを支えている重要人物のひとりです。
学生のときに家族と友人とイビサ島に行った際、Pete TongやJudge Julesらのプレイを目の当たりにし衝撃を受けたのがきっかけでEDMにハマり、その年のクリスマスプレゼントに親からターンテーブルを買ってもらい自分の曲もいくつか制作するまでになりました。
その後2014年には自身のレーベル「Goldrush Recordings」を設立し、“All Or Nothing”はじめ次ぐ次ぐと曲を発表!
さらにArmin van Buurenがホストを務めるラジオ番組「State Of Trance」の750回目を記念してアンセムソングを募集したところ、そのコンテストでBen Goldの“I’m In A State Of Trance”が選ばれたのです!
そのほか現在に至るまでイギリス出身のDJ、Standerwickとの“Vindicta”など数多くのヒット曲を生み出してきました。
TomorrowlandやEDC、Creamfields、今年2016年にはUltra Music Festivalに出演するなど世界中で活躍しているBen Goldのプレイを生で見られる絶好の機会です!
また12月9日(金)の23:30から、block.fmが毎週金曜日に旬なアーティストによるミックスをお届けする「MIX BLOCK」にBen Goldが登場しますので、ぜひ予習がてら聴いてみて下さい!
http://block.fm/news/mixblock_ben_gold
Open:22:30~
Genre:TRANCE│EDM
Charge:DOOR/¥3,500
TCPT DISCOUNT│¥2,500/ND
BEN GOLD at CLUB PICADILLY
クラブピカデリーの土曜日が【newÔrder】としてリニューアルスタート!
12月23日(金)のWOMBに出演した翌日の24日(土)は、大阪・梅田のClub PiccadillyにBen Goldが登場します!
そのほかヘッドラインDJに若干25歳にして抜擢された類まれなDJセンスを持つRAYも決定しています。
音楽を軸に繰り広げられるピカデリーでしか味わえない、クラブ規格外の”ネオニュースクール・エンターテイメント” × Ben Goldの夢のコラボが実現しました!
Open:21:00~
Price:
MEN ¥2,500 1drink
WOMEN ¥700 1drink
22:00~
MEN ¥3,000 1drink
WOMEN ¥1,500 1drink
MOVE NIGHT_ × DJ MAG JAPAN Presents KSHMR
偉大な才能を持ち、妖艶なサウンドで特異な存在感を放つ、Tiesto(ティエスト)やR3HAB(リハブ)ら大物DJとのコラボでも知られるKSHMR(カシミア)の日本初のクラブショーがageHaで実現!
さらにDJ MAG JAPANランキングでナンバーワンを獲得したKSUKEを筆頭に、DAISHI DANCE、TJOと国内勢も超豪華ラインナップ!
2014年までは人気ヒップホップ系プロデューサーデュオ、The Cataracs(ザ・キャタラクス)として活動しており、『DJ Mag Top 100DJs 2016』では12位にランクインした、インディア系アメリカ人DJのKSHMR(カシミア)に関してはもはや説明不要でしょう。
MNNで以前KSHMRを紹介したことがあるので、こちらの記事も合わせて読んでみて下さい!
Open:23:00~
DOOR:¥3,500
ageHa Member:¥2,500
20th Pass:¥2,000(満20歳の方のみ)
International Discount:¥3,000
(All Foreign I.D Holders)
ADV (優先入場/FAST LINE)
一般前売(GA Ticket):¥2,980
(12月2日(金) ~12月27日(火) 23:59)
iFLYER
[ご購入はこちらから/Ticket Available]
e+(イープラス)
[ご購入はこちらから/Ticket Available]
おわりに
いかがでしたでしょうか。
皆さんも「Revamp」の魅力を知っていただけましたか。
イベントひとつ行うにあたって本当に色んなことに気を付けているというのが分かりましたし、DJのブッキングに関してもただただ『DJ Mag Top 100DJs』の順位の高い人気DJを呼べば良いってわけではないんですね。
話を聞くなかで「お客さんを楽しませたい!」「出演してくれるDJ、そしてスタッフ全員で楽しみたい!」という強い想いを感じましたし、自分のなかで考えさせられたこともいくつかありました。
「Revamp」のようなシーンを引っ張っていくようなオーガナイザーが増え、もっともっと日本の音楽シーンが盛り上がっていけばと思います。
普段私たちがあまり知ることのない貴重なお話をたくさん聞かせていただきました。
お忙しい中インタビューの機会をくださった徳永将彦さん、本当にありがとうございました。
今回の話は私自身も凄く興味があった事で、この記事でよく知れたのでさらに深く知りたいなと思いました。
リクエストなんですが、ETC! ETC!という方の事をよく知りたいので記事にして頂けませんか?よろしくお願いします!
コメントありがとうございます。こういったイベントの裏側やオーガナイザーの方の活動に興味ある方も多いと思ったので記事を書かせていただきました。
ETC! ETC!のリクエスト、承りました!いつアップできるか断言できませんが、1ヶ月以内には書きますので気長にお待ち下さいませ。