
パート①では、『EDM BEST 2022 Vol. 2』収録曲の推しポイントを語っていただきましたが、このパート②では今後の音楽シーンに対する展望などダンスミュージック全般について各々の意見を交換し合いました。
今回の座談会に参加されたメンバーはこちら。
-今、自分の中でキテるジャンルやアーティストっていますか?
Ryooya:僕的にはBass HouseとTech Houseの間ぐらいの音が結構好きで、James Hypeが僕の推しなんですけど。Tech House的に言えば、最近そういうのが流行っているのかなっていうのがあります。Boiler Roomとかでやるような、ザ・Tech Houseとかではない、ちょっとフェス映えするようなHouseが今は結構勢いがある気がしますね。僕やっぱDJなんで、技術というか、DJが上手いDJが好きなんですよ。
Ryooya:それでJames Hypeすごく見ていて、“One More Time”とFISHERの”Losing It”のトランジションのYouTube動画があるんですけど、それが何百万再生も行ってて、だいぶ独特な、その人が初めてみたいな繋ぎ方をしていて、それからどんどんファンが増えて行って、結構有名なリミックスとかも手掛けているっていう。
Reiss:まぁ僕もDJしてたとき、2年前からJames Hypeを布教しようと思って毎回のようにかけていたし(笑)
Ryooya:James Hypeもこのコロナ禍で毎週のように配信していたし、配信で伸びたDJなんで、結構伸び方としては今どきというか、曲として売れたわけではないんですよね。まぁ曲もいいんですけど、SNSフル活用してYouTubeやTikTokもやっていて、Instagramのリールとかも全部網羅していて、かなりSNSに強い時代に乗ってるDJですね(笑)
Triangle:コロナ禍だから実験的にできたのかもしれないですね。
-ここ最近の話題でいうと、Swedish House MafiaやHardwellのカムバック・シングルを聴いてどう感じました?
Ryooya:Hardwellもだいぶスタイル変えてきてるよね。
Tsubasa:そうですよね、新しい音楽を作っていますよね。
“GODD” IS COMING THIS FRIDAY 🐐@HARDWELL’s sixth ‘Rebels Never Die’ single pic.twitter.com/gajqaJcFM9
— Dancing Astronaut (@dancingastro) May 23, 2022
Reiss:今まではBig Roomから始まって、最後にHardstyleで終えるような感じだったけど、今はTechnoがかかっているよね。
Tsubasa:いわゆるBig Room Technoってやつですね。
Ryooya:Swedish House Mafiaが帰ってきて、“It Gets Better”が出たときに皆が「え?」ってなって、これからの音楽シーンへの課題曲って言われていて、Hardwellもそんな感じがします。Swedish House Mafiaは5年先を行ってるからね(笑)5年後多分くるんやろうね、ようやくSteve Angelloの曲が良いって言われ出した頃だから(笑)
-皆さんは今、見たいDJ/プロデューサーとかいますか?
Reiss:ちょっとコアな界隈の話でいったら、James HypeとかMALAAかな。やっぱり来日公演重ねてるDJの方が盛り上がるってのはあるんですよね。ただ世間的にフェスが帰ってきて、Hardwellとかの知名度がもう一度上がって、そういったフェス向けのセットをするDJの需要が高まる気はしますね。
Reiss:それこそGalantisのような、ポップだけどメインストリームを扱ってるようなアーティストとかも来て欲しいよね。
Tsubasa:Galantisはよく来ていたイメージがありますね。自分はアメリカ出身のアーティストでRYOSが見たいです。「ライオス」って読むんですけど。
Ryooya:「ライオス」って読むんだ!
Tsubasa:RYOSの“Armageddon”とか“Monster“, “Identity”, “Alone”とか好きなんですよね。
-来て欲しい、呼びたいアーティスト人がいた場合、客が入るか入らないかまで考えたりしますか?
Tsubasa:正直そこは分からないですよね。1番は自分が見たいっていうのもありますし。
Triangle:コロナ禍でリスニングでのダンスミュージック消費って増えたじゃないですか。その日本で、ビッグネームじゃなくても推しの多いアーティストだと、日本に来ても今までのクラブのお客さんとは別に、コロナ禍で培ってきたリスナーさんが気になって参加するかなって言うのは個人的には思います。
-今の話で言うと、デジタルの配信イベントをやったほうが面白い場合もあるってことですか?
Ryooya:でも、結局生の音が欲しくなっちゃうというか。でも配信イベントはクオリティがめっちゃ大事だなぁっていうのはありますね。コロナ初期は、みんな配信に喰いついていたけど、クオリティは微妙だったし、家だったらテレビとか大きい画面で見ることが多いから、余計に粗が目立つというか、そういう所が気になったりして、次も見よう!とはならないですね。だったらYouTubeとかで今まで見ていたセットとか見ようってなるから、やっぱりクオリティがすごく大事だと思う。
Triangle:逆に僕はやっぱり来日して欲しいなっていうのがあって。というのも、コロナ禍で僕自身あまりフェスとかに行けなかった中で、Spotifyとか聴いてる中で、新進気鋭なアーティストも台頭してきてるじゃないですか。で、「このアーティストの曲いいなぁ」っていうので気になって、もしそのアーティストが来日したら僕はそのイベントに参加すると思います。気になってるアーティストが日本でリスナーがある程度いれば、ビックネームじゃなくても、参加するのかなって言うのが、僕の体感的にはあります。
Reiss:やるとしたら、そこにしかない希少性を求めてくると思うんですよ。アーティストというより、その体験に興味があると思うから、「Protocol Night」をするにしても、ADEの「Protocol Night」みたいな実際に海外で開催されているレベルと同ようなクオリティは必要かなと。ただ、海外の「Protocol Night」と同じメンツが来たとしても、日本では受けにくいかなぁっていうのがあるけど、そこにどれだけ付加価値を付けられるかですよね。デイ公演なら未成年の子たちも来れるし、“Nicky Romeroのレーベル”というので、遊びに来てっていう売り方もできると思うんですよ。基本レーベルナイトってナイトの縛りがあるから、未成年の子たちが好きでも来れなかったりするんですけど、そのアーティストの中に新進気鋭系のアーティストがいたとしても、そういう付加価値付けれたらアリなんじゃないのかっていうのは思いますね。
Ryooya:配信系で見てて一番見応えあったのが「Tomorrowland」ですね。コロナ禍でも、あれなら見ようかなってすぐ思いました。お金払ってでもあれくらいのCGはやっぱり見ていて凄いなって。
Triangle:それこそ、付加価値がコンテンツに対して付けられたら興味が沸くと思うんですけど、普通のバーチャルの来日公演となった時に、YouTubeと同等の価値観だと、YouTubeでいいのかなっていう感じがします。
Reiss:YouTubeの動画見ている方が盛り上がりもあるし。
Ryooya:フェス動画との違いでいったら、リアルタイムコール & レスポンスができるかどうかですよね、チャットとかにDJがちゃんと反応してくれたら嬉しいし、配信ならではだし、推しのDJが反応してくれたら嬉しいじゃないですか。そういうのができれば見ようかなって。だから、僕の配信ではチャット欄を設けて、リクエストにも応えてっていう双方向でやっています。
Triangle:結構インタラクティブで参加型のライブ配信なので、実際、僕もRyooyaさんの配信を何度も見てるんですけど、楽しいなっていう、独特の価値が出ているなって感じます。
担当者:そういえば、コロナ禍にDavid Guettaもビルの上でドローン飛ばしてやっていましたよね。
担当者:日本でも「High In Japan」っていうイベントも定期的に開催しているし。
Ryooya:それこそ、僕この前、和歌山で出させてもらって。こういう風に、ロケーションやカメラの画角を変えるとか、ドローンを使うとか、それくらいしないと、面白くないかなっていう。
担当者:コロナ禍だから今はデジタルで頑張って、収まったらまたみんなでイベントやフェスに集まって、って感じですかね。
Ryooya:配信見てたら、やっぱり生が聴きたくなるし。フェス行ったら「やっぱり外だなぁって」なりますね。
Reiss:現場のDJとしては、お客さんに来てもらったときにどう掴みにいけるかどうか。 コロナ禍における課題はこんな感じですかね!
みなさん今日は長い時間ありがとうございました!
https://avex.lnk.to/EDMBEST2022-vol2PR
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発売日 2022年4月29日(金)
形態:配信限定コンピ (全18曲収録)
アーティスト:V.A.
タイトル:『EDM BEST 2022 vol.2』
価格:1,833円
レーベル:avex EDM
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◆『EDM BEST 2022 vol.2』<全18曲収録>
<トラックリスト>
1. Fablers, ATREOUS & Darking On feat. Robbie Hutton – In My Heart
2. Jeffrey Sutorius – Younger
3. Cuebrick/Melody Mane – By Your Side
4. Kosling ft. Robbie Rosen – Lonely Days
5. Marc Benjamin x ZANA – Edge Of Paradise
6. Nicky Romero & Almero – So Much Love
7. Mantrastic & Rechler – Groove On
8. Roc Dubloc & Gid Sedgwick – Ready Or Not
9. Dada Life – Happy Revolution
10. Sonic One – Ring the Alarm (KYANU Remix)
11. LLLLNNNN/Henry Fong – Underground (feat. Henry Fong)
12. Mike Bond x SanJin – Beijing
13. Nick Havsen x AKI-HIRO & ALEJANDRO – Bigroom is Back
14. Dimitri Vegas & Like Mike x Vini Vici x MATTN – Cafe del Mar
15. NIVIRO – New World
16. Meikle – Hold Me Down
17. Severman, Hunter Grant & Arvenius – Fight The Good Fight
18. Galactixx – Feel Alive