本日は個人的にそろそろ来日して欲しいアーティストの1組であるBlack Tiger Sex Machineについて紹介します。
プロジェクト結成のきっかけやヘルメット、SFをテーマにした作品、自身のレーベルなど彼らの魅力を簡単に紹介したいと思います!
目次
- 1 Black Tiger Sex Machineとは
- 2 SF要素たっぷりの作品も面白い!
- 3 自身のレーベル「Kannibalen Records」も人気!
- 4 Black Tiger Sex Machineのオススメ曲
- 4.1 Black Tiger Sex Machine x Sullivan King – Madness
- 4.2 Black Tiger Sex Machine x YOOKiE – Lions
- 4.3 Black Tiger Sex Machine x YOOKiE – Snakes
- 4.4 Black Tiger Sex Machine – Zombie ft. Panther
- 4.5 Black Tiger Sex Machine – Numbers
- 4.6 Black Tiger Sex Machine & Apashe – Replicants
- 4.7 Black Tiger Sex Machine & Dabin – Jack Dat Body
- 4.8 Black Tiger Sex Machine & Kai Wachi – Survivor ft. Face-T
- 4.9 Black Tiger Sex Machine – Crazies
- 4.10 Black Tiger Sex Machine – Moonlight
- 5 おわりに
Black Tiger Sex Machineとは
Black Tiger Sex Machine(以下、BTSM)とは、カナダ出身のDJ/プロデューサー・トリオ。
同じ高校の同級生同士であったMarc-André Chagnon, Julien Maranda, Patrick Barryの3人で構成されており、最新鋭の虎のヘルメットがトレードマークとなっています。
BTSMプロジェクトをスタートする前、Julienはロースクールで勉強をしており、Marcは経済分野、Patrickは財政分野で働いていたように3人はそれぞれ違った仕事に就いていました。
しかしそんな3人に共通して言えたことは音楽が大好きだということで、クラブDJとして回したり、ロックミュージック愛好家だったり、Patrickに関してはヴァイオリンを20年以上習っていたりと3人とも趣味で何かしら音楽に携わっていました。
そんなバックグラウンドが違う3人は、世界的にエレクトロニックミュージックがメインストリームになってきたときに普通の仕事よりも魅力を感じ、そのとき初めて音楽で食べていくことを決心。
当時からダンスシーンが強かったカナダ・モントリオールの中で目立ち生き残るために他の誰も到達していない音楽を求めて研究し、今の「post apocalyptic rage revolution」と形容しているサウンドを生み出したのです。
3人は2005年から2009年のエレクトニックダンスミュージックの大ファンだったこともあって、エレクトロ色の強いサウンドとなっていますが、ダブステップ、トラップ、ロックなどの要素が含まれているため特定のジャンルで分類するのは非常に難しいものの、ダークで不気味だけどエネルギッシュなエレクトロニックサウンドが特徴となっています。
このようにアグレッシブでダークなエレクトロニックミュージック(ダブステップやエレクトロハウスなど)を得意としており、多様な機材やビジュアルなど含め単なるDJパフォーマンスの域を超えたエネルギッシュなライブショーも彼らの魅力のひとつです。
ライブではミキサーやドラムマシーン、ラウンチパッド、キーボードを使うことが多く、音楽と同期したLED照明や光るヘルメットもテンションを更に上げさせてくれる要因となっており、LollapaloozaやTomorrowWorld, Electric Forest, Electric Zoo, SXSW, Escape, Lost Lands, Decadenceといったフェスでもこのユニークなショーを行ってくれました。
BTSMはエレクトロニックミュージックシーンは今後更に誰もやったことないことに挑戦するアーティストが増えてくると考え、尚且つDJ面は極端な進化はなくとも、機材はより簡単により安価になっているためライブ面はどんどん進化していくと予測し、ファンの皆を楽しませたいというエンターテイナー精神もあって現在のスタイルを選んだのです。
またヘルメットに関してはJulienのアイデアで、Gabという人物のインダストリアルデザイン研究に興味があり、彼にアイデアを投げかけヘルメットの案が決定してからその8週間後に完成したそうです。
ヘルメットも年々バージョンアップしており、昔はオンとオフのスイッチしかなかったのが、今ではDMXシステムと連動するアンテナまで備わっているため、ヘルメットにBPMの情報が送られ、曲のリズムに合わせてヘルメットのライトもシンクロして光るようになっているのです。
下の画像だと1番左が初期のヘルメットで、1番右がバージョン3の最新のものとなっています。
ファンが作ったという色んなキャラクターのヘルメットも完成度高めです!笑
ショーの後にファンと触れ合うときはヘルメットを脱いだり、過去アフターパーティーなどでヘルメットなしでDJしたことは何度かありますが、基本どこへ行くときもヘルメットもセットで持って回っています。
2011年頃から本格的にBTSMプロジェクトをスタートしましたが、その年にAviciiのショーでオープニングアクトを務め、2013年にはSkrillexのサポートアクトを務めるなどキャリア初期の段階からトップDJたちからサポートされており、現在では世界各国で単独ショーを行い大型フェスにも軒並み出演するなど類を見ない飛躍ぶりとなっています!
最近だとBTSMはKayzoやBlankeとコラボしたIDも控えているので、こちらのリリースも待ち遠しいですね!
Black Tiger Sex MachineがKayzoとコラボしたIDを披露!!
先日BlankeとコラボしたIDをプレイして話題になったBTSMですが、KayzoともコラボしたIDがリリース間近ということで楽しみです!pic.twitter.com/prQ5pr536x
— MNN (@Music_News_Net_) 2019年1月24日
Black Tiger Sex MachineとBlankeがコラボした新曲が近日リリース!?
BTSMが先日のショーで、BlankeとコラボしたIDを初披露しました!
Blankeは来週ハワイで開催されるWinter Wonderlandで、IleniumのサポートとしてDabinとWilliam Blackとともに出演します!pic.twitter.com/GBTBrSnRac
— MNN (@Music_News_Net_) 2019年1月13日
ちなみにBTSMは自身のファンのことを「BTSM Church」と呼んでおり、本人たちも参加しダイレクトにファンと交流できるFacebookの公開グループまで存在するので、ファンの方は参加してみてください。
SF要素たっぷりの作品も面白い!
BTSMは音楽を制作する際、サイエンスフィクション(SF)からインスピレーションを受けることが多いとのこと。
影響を受けるだけでなく、実際に自分たちの作品のテーマにも反映させており、セカンドアルバム『New Worlds』ではSFストーリー仕立てでBTSMの世界観を表した1枚となっており、ファーストアルバム『Welcome To Our Church』の第2章のような位置付けとしています。
具体的にはBTSMとは、かつてゾンビがはびこる惑星で自由を求めて闘う虎のヘルメットを被った戦士のチーム全体のことを指していましたが、このチームは忽然と消えてしまい、彼らを探し出すため新たに立ち上がった3人グループが今のこのBTSMで、未開拓の荒野を探索しているという設定になっています。
この設定をもとに音楽を通してその旅の様子を伝えており、彼らの各シングルやアルバムのカバーアート、ミュージックビデオなどからも楽しむことができるのです!
イメージとしては『マッドマックス』や『ブレードランナー』といった終末もの映画のような世界観を目指しているそうですが、ショーでもその世界観を感じることができるので是非体感してみて下さい!
自身のレーベル「Kannibalen Records」も人気!
BTSMはプロジェクを始動してすぐに自分たちのレコードレーベル「Kannibalen Records」も発表しました。
自身のレーベルと契約する際に重視しているポイントは色んなジャンルをブレンドすることを躊躇わず、絶えず新しいことにチャレンジする精神を持っているかどうかで、Kai Wachi, Apashe, Dabin, Lektrique, Sullivan Kingといったアーティストと契約しています。
またBTSMはそのアーティストのサウンドやスタイルに惚れ込んで契約しており、割と初期の頃に契約した友人でもあるApasheのときも自身の出演はないのに彼のショーを直接見たいがためにElectric Forestに客として参加したこともあったそうです。
プロジェクトをスタートして1年以内にモントリオールのLe Belmontでマンスリーパーティーをスタートしたのですが、今では規模も大きくなってKannibalen Recordsのショーケースを各地で行っています。
ただ本人含めレーベルメンバーたちもツアーなどで忙しくなり、定期開催は難しくなってしましましたが、過去にはMajor LazerのメンバーでもあるJillionaireなども出演したことがあります。
Kannibalen Recordsとしての今後の目標は幾つかあり、エレクトロニックミュージックの一ファンとして、自分たちのテイストをレーベルにも反映させながら成長させ、ゆくゆくはレーベルと契約している音楽がテレビや映画、宣伝などに使ってもらえるようメジャーにしていくことが第1の目標とのこと。
第2の目標は契約しているアーティストたちでKannibalenファミリーの結束を高めて一緒に前進していくことだそうで、そのためにも他のアーティストたちのサポートもしっかりと行っていきたいと語っています。
Black Tiger Sex Machineのオススメ曲
Black Tiger Sex Machine x Sullivan King – Madness
アメリカ出身のプロデューサー/ギタリスト、Sullivan Kingとのコラボ・ナンバー。
Sullivan Kingによるエレキギターとパワフルなヴォーカルが特徴的で、ヘビーメタル要素を取り入れたベースミュージックとなっています!
Black Tiger Sex Machine x YOOKiE – Lions
アメリカ出身のプロデューサーデュオ、YOOKiEとコラボしたナンバー。
過去にKannibalen Recordsからリミックスやシングルを出したことがあったYOOKiEからJulienにアイデアが送ってこられてコラボする流れになったそうです!
リズムが読みにくいこの曲をかけるとフロアの半数は喜び、残り半数は戸惑いを見せるその反応もまた面白いのだとか!笑
Black Tiger Sex Machine x YOOKiE – Snakes
こちらもYOOKiEとのコラボ・ナンバー。
タイトルのようにヘビが這いずり回るような不気味なサウンドとなっており、「KING COBRA」という掛け声からのアグレッシブなドロップがカッコよすぎます!
Black Tiger Sex Machine – Zombie ft. Panther
シンガーのPantherをフィーチャーしたナンバー。
BTSMのクラシックスタイルが甦った1曲で、Pantherの味のあるヴォイスも相まって中毒性の高いダークなエレクトロハウスに仕上がっています!
Black Tiger Sex Machine – Numbers
聴けば聴き込むほどにその深みにハマるエレクトロハウスとなっています!
映画『ブレイド』のオープニングシーンとコンセプトが似たミュージックビデオも見応えがあるので、併せてチェックしてみて下さい!
映画では吸血鬼ハンターのブレイドが現れるところが、ミュージックビデオではBTSMとなっていますね!
Black Tiger Sex Machine & Apashe – Replicants
カナダ出身のプロデューサー、Apasheとのコラボ・ナンバー。
ロボットのようなヴォイスサンプルや警報器のようなサウンドがダークな雰囲気を倍増させており、まるでSF映画の『ブレードランナー』のサウンドトラックに使われていても疑いません!
BTSMも注目するApasheとは“The Grave”や“Swing High”などでもコラボ済みです!
Black Tiger Sex Machine & Dabin – Jack Dat Body
カナダを拠点に活動するプロデューサー、Dabinとのコラボ・ナンバー。
Daft Punkの“Aerodynamic”で使用しているようなコード進行が注目ポイントで、メロディアスな面とドロップのソリッドなエレクトロ音とのギャップも曲に緩急をもたらしています!
ミュージックビデオの終盤に日本語で「死亡」と出るのもインパクト大です!
Black Tiger Sex Machine & Dabin
価格: 200円posted with sticky on 2019.1.29
Dabinとは“Break”でもコラボしており、エレキギター音との相性抜群なダブステップもクセになります!
Black Tiger Sex Machine & Kai Wachi – Survivor ft. Face-T
アメリカ出身のプロデューサー、Kai Wachiとのコラボで、カナダ出身のアーティスト、Face-Tをフィーチャーしたナンバー。
ダンスホールとダブステップを融合させた斬新なサウンドが面白いです!
BTSMとKai Wachiによる共作は“The Craving”や“Demons”のリミックスなどもオススメなので聴いてみて下さい!
Black Tiger Sex Machine – Crazies
上の“Survivor”はダブステップ×ダンスホールでしたが、この曲はヒップホップ×ダブステップとなっており、このように色んなジャンルを積極的に組み合わせるスタイルもBTSMの魅力のひとつです!
Twineによるダブステップ色を強めたリミックスバージョンも人気です!
Black Tiger Sex Machine – Moonlight
映画『時計じかけのオレンジ』でもお馴染みのベートーヴェンの“月光(Sonata quasi una Fantasia)”をサンプリングしたナンバー。
サンプリングのチョイスも然ることながら、こんなにも有名な元ネタをBTSMの世界観をしっかりと出したエレクトロハウスにアレンジする彼らの技能にも脱帽です!
おわりに
いかがでしたか。
Black Tiger Sex Machineがどんなアーティストか分かっていただけましたでしょうか。
2018年に中国ツアーを行ったりとアジアでもプレイしていますが、2019年1月現段階ではまだ来日していないので、今年こそ日本で単独ショーもしくは何かしらのフェスに出演して欲しいですね!
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