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プロサッカー選手から転身!San Holo主宰のレーベル「bitbird」の注目DJ、BeauDamianとは!

プロサッカー選手から転身!San Holo主宰のレーベル「bitbird」の注目DJ、BeauDamianとは!

今までSan Holoを筆頭にDROELOEやTaska Blackなどbitbirdと契約しているアーティストを数名紹介してきましたが、本日もbitbirdのオススメDJ/プロデューサーであるBeauDamianについて紹介したいと思います。

BeauDamianとは

BeauDamianとは、オランダ出身のDJ/プロデューサー。

本名はBeau Schaepmanで、1993年4月27日生まれの25歳です。

ステージネームの「BeauDamian」は、本名であるBeau Schaepmanの「Beau」と母親が好きだったアメリカで50年以上放送されていた連続ドラマ『As the World Turns』のなかの架空のキャラクター、Damian Grimaldiの「Damian」から取っています。

ビデオゲームに最もインスピレーションを受けたと語るBeauDamianは、音楽を通して自身の体験や感情を表現し、リスナーに音楽以上のものを共感してもらうことを意識しているそうで、具体的にはHudson MohawksのアルバムやRustieの『Glass Swords』、Cashmere Catの『9』のように独自の変わったサウンドに挑戦しつつもメインストリームにも適したバランスの取れた曲を目指しているとのこと。

子どもの頃、親の仕事の関係で引越しばっかり経験してきたBeauDamianは、ホームと言える土地がありませんでした。

しかし引越しのおかげで沢山の場所を見て感じた経験が、今の色んな感情を色んなジャンルの音で表現することに繋がっているそうで、彼の音楽を聴けばソウルやR&B、ジャズなどあらゆるジャンルの要素を感じることができます。

オランダのデン・ハーグにある映画館、Metropole Tuschinskiは当時デン・ハーグにある唯一の映画館で、上映中にライブミュージックが演奏されていたのですが、BeauDamianは幼い頃にこの映画館で生演奏を聴いて衝撃を受けます。

しかしすぐに音楽のプロデュースをスタートしたわけでなく、4歳の頃からサッカーをしていたほどサッカーが大好きな少年でもあったBeauDamianはプロのサッカー選手になることを夢見ていました。

毎日練習を欠かさず常にボールと一緒に過ごしてきたBeauDamianは、14歳のときにはNEC Nijmegenという名門クラブチームからも声がかかるほど有能なプレイヤーでした。

しかし16歳のときにその夢を諦め、そのときから音楽のプロデュースに大半の時間を費やすようになり、昔から成功願望があったBeauDamianは音楽シーンで成り上がることを決意しました。

サッカーは辞めてしまったものの、サッカーで培った経験はネガティブなフィードバックにどう対処すればよいかを教えてくれ、またずぶとい神経や忍耐力も得ることができたそうです。

2014年にはベースミュージック系のレーベルとして有名なDoggtownやTerrorhythmから曲をリリースし、デビューEP『The Saga Begins』も発表。

BeauDamian – Shouri ( out on Doggtown Records )
Don't Do Drugs

 

2015年に“Let’s Go!”を初めてSan Holoのレーベル、bitbirdからリリースすると、その後も同レーベルから多数のシングルを発表しました。

BeauDamian – Let's Go!

 

しかしこの期間、BeauDamianは毎日変わらないルーチン作業や積み重なる疲労から意気消沈してしましますが、気分を一転させるため、肉を食べるのを止め、フットボールを再開し、「Celaeno」という名義で全く新しいダークな音楽を作り始めます。

またアートスクール「HKU University of the Arts Utrecht」にも通い始め、より良い音楽プロデューサー/サウンドデザイナーになるための知識を習得しました。

そして2018年には「BeauDamian」としてEP『Endorfine』をリリース。

EP『Endorfine』はもともとbitbirdからリリースしたかったそうですが、レーベル側のスケジュールが詰まっており、沢山リリースしたい曲を準備しているのに数ヶ月リリースが後になってしまうということだったので仕方なくセルフリリースにしたそうです。

同年、bitbirdから初となるEP『Bipolar』をリリースすると、SoundCloudですぐに100,000回再生を突破するなど人気を博しました!

このEP『Bipolar』ももともと2018年8月にリリース予定でしたが、San Holoがアルバム『album1』の制作に取り掛かっていたため、3度、4度とスケジュールが変更されて最終的に10月リリースとなったそうです。

またSan Holoがalbum1ツアーを行ったときには、Taska BlackやChet Porterらとともにサポートアクトとして同行。

ある日、次の曲のアイデアについて考えながらベッドに横になっていたときに、San HoloのマネージャーであるBudi VoogtからWhatsAppにメッセージが入り、album1のツアーのサポートをお願いされたそうです。

album1のツアーにはある程度確立されたアーティストを同行させるということで、bitbirdのマネージメントから2018年の功績を褒めてもらい、ツアーのサポートアクトとしてピッタリだと言われたときは嬉しかったと語っています。

そのほかにもSolar WeekendではBarong Familyステージに出演したり、Amsterdam Dance Eventではbitbirdのショーケースに出演したりと活躍の幅を広げています!

DROELOEをSan Holoに紹介!

BeauDamianは今ではbitbirdのなかでも人気が高い人気デュオ、DROELOEを最初にSan Holoに紹介したことでも知られています。

BeauDamianとDROELOEのメンバーであるVincent RooijersとHein Hamersは同じアートスクール「HKU University of the Arts Utrecht」に通っていた生徒同士で、DROELOEはいつも何かをするにしても周りより長けており、なにより彼らの音楽を個人的に気に入っていたこともあり、bitbirdのレーベルボスであるSan Holoに紹介したそうです。

BeauDamianは自分が音楽のプロデュースをスタートしたときに比べて、DROELOEの音楽ははじめからアーティストとして確立していると感じたそうで、今でもプロデュース面においてもっとスキルを上達させようと思わせてくれる重要な存在だと語っています。

bitbirdと契約したときはまだ決して自分のことをプロフェッショナルだと言えるようなレベルではなかったものの、bitbirdの手厚いサポートのおかげもあってここまで成長することができたように、自身もDROELOEはじめ、他のアーティストを積極的にサポートしていきたいという想いがあるそうです。

追加情報ですが、BeauDamianは曲を作ったらその曲を他のアーティストやレーベル関係者、出版業者、ときには母親など少なくとも10人くらいの人に聴かせて意見を聞くそうで、変わった音楽を作っているという自負があるだけに、こうすることでいかに自分の音楽が人によって色んな捉え方をされているか気付くことができ、新たな発見があるそうです。

J-POPや日本のカルチャーが好き!

BeauDamianのロゴに「ノイズ」という日本語が入っていたり、SNSの自己紹介欄にも自分の名前と併せて日本語で「ぼーでみあん」と書いていることからも分かるように、BeauDamianは日本の文化が好きなのです!

また2015年にフリーダウンロードでリリースした“Good Mornin, Oniichan!”はタイトルに「お兄ちゃん」と入ってますし、下でも紹介している“Let’s Go!”という曲では「ごめんなさい」という日本語のヴォーカルサンプルを使ったりと曲でも日本語が使用されていたりします。

 

J-POPと日本が大好きだと自ら日本語で伝え、サッカー日本代表のユニフォームを着た写真もSNSにアップしたこともあります!

さらに前述したようにビデオゲームが大好きだったBeauDamianは、『スーパーマリオブラザーズ』や『ゼルダの伝説』などのゲームミュージックの作曲を手掛ける作曲家、近藤浩治や作曲家の坂本龍一など日本人ミュージシャンからも音楽面で大きな影響を受けたと語っています。

過去にオランダで開催されたアジアの 映画音楽祭で音楽を担当したことがりますが、いつか映画や舞台、テレビCMなどの音楽制作にも携わりたいとの意欲を見せており、ときにシネマティックな彼のサウンドを聴けば、映画音楽の方でも成功しそうですね!

BeauDamianのオススメ曲

BeauDamian – Bipolar EP

 

2018年10月にリリースした5トラックEP。

EP『Bipolar』のなかの“Bounce”, “Shut Up”, “In Between Storms”に関してはSan Holoがすぐ気に入ってくれたものの、“Galaxy”“We Get Lost”の2曲は引っかかる点があったそうで、もともとヴォーカルを曲に入れないBeauDamianにとって珍しい2曲でした。

San Holoのアドバイス通り、トップラインを幾つか修正したりリリックを減らしたりしてEPに収録することが正式に決まったそうです。

アートワークはオランダに住むデザイナーの友人、Silver Huberが手掛けています。

BeauDamian – Sign Waves

BeauDamian – Sign Waves

 

BPM162のハウス/トラップが混ざったハイブリッドなサウンドで、曲を通して1つのストーリーが構成されていて、ただ単に聴くというより体験するという言葉の方が適しているのが分かるかと思います!

BeauDamian – No Know

BeauDamian – No Know

 

出だしのイントロ部分も素敵な美しいトラップに仕上がっています!

パワフルなドロップも然ることながらその他の部分もユニークな音が散りばめている斬新な1曲です!

BeauDamian – Adoration

BeauDamian – Adoration

 

ピアノやあらゆる管楽器の音を取り入れたチルなフューチャーベースに癒されます!

この曲は2018年にbitbirdが出したコンピレーションアルバム第2弾の『Gouldian Finch 02』に収録されました!

BeauDamian × PHI NIX – New Highs

BeauDamian X PHI NIX – New Highs

 

女性シンガーのPHI NIXとコラボしたナンバー。

PHI NIXの透き通るような歌声とシネマティックなサウンドが絶妙に組み合わさった壮大な1曲に仕上がっています!

BeauDamian × ZEKE BEATS – Faux Bourdon

BeauDamian X ZEKE BEATS – Faux Bourdon

 

オーストラリア出身のプロデューサー、ZEKE BEATSとコラボした新曲。

BPM80のトラップとフューチャーベースを掛け合わせたサウンドで、聖歌隊のヴォーカルやせわしいヴァイオリンの音、神聖なハープのような音色にアクセントで電子音も加わった良い意味で奇妙なナンバーとなっています!

BeauDamian – Let’s Go!

BeauDamian – Let's Go!

 

緩急のはっきりとしたBPM160のメロディックなトラップとなっており、「ごめんなさい」という日本語のヴォーカルサンプルが挿入されているのも面白いです!笑

BeauDamian – Forte Muller ’16

BeauDamian – Forte Muller '16

 

BPM75のレフトフィールド・ベースとなっていて、単なるトラップ、ベースではなく敢えてちょっと外したドープなサウンドがカッコイイです!

San Holo – Light (BeauDamian Remix)

San Holo – Light (BeauDamian Remix)

 

San Holoの大ヒット曲をリミックス。

原曲を全く違ったテイストの曲へと生まれ変わらせましたが、どこか不気味さ漂うサウンドが聴けば聴き込むほどに深みにハマりそうです!

おわりに

いかがでしたか。

BeauDamianがどんなアーティストか少しは分かっていただけたでしょうか。

日本も好きということで、いつか繊細且つ大胆でユニークなサウンドを生で体感してみたいですね!

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